-
投稿日:2010年11月17日
初めての旅館部 (須川高原温泉(すかわこうげんおんせん))
まぁく☆スリーさん [入浴日: 2010年10月27日 / 1泊]
55.0点
-
55.0点
-
44.0点
-
55.0点
-
44.0点
2年前の岩手内陸地震で不通になっていた国道342号線が今シーズン再開したこともあり、一関出張の際に久々に泊まりました。震災前には自炊部に宿泊した折も、特に不満も無く、600円の素朴な朝食も気に入っていたことから、自炊部を希望しましたが、シーズン終わり(11月3日)に近く、冬支度に入っているため、使える部屋は全て満室、とのことで初めて旅館部に泊まることとなりました。宿からは「当日は雪の予報で、スタッドレスタイヤで来て下さい。場合によっては通行止めの可能性もあります」と言われ、レンタカーがスタッドレスになっていることを確認はしたものの、通行止めの件は軽く考えていました。
当日は新幹線からも栗駒山に雪がかかっているのが見えましたが、一関市内は曇天なものの雪が降る気配は感じませんでした。
しかし、宿の方から電話があり「雪の為、秋田方面からは通行止めです。一関からは大丈夫ですがお気を付けて」ということ。10月とは言え、東北の高地は侮れません。
中心街にある『新鮮館おおまち』を15時頃に出て、骨寺村荘園遺跡にある「古曲田屋(こまがたや)」という休憩所に立寄りつつ、磐井川が堰き止められ天然ダムになった跡や未だ仮設の橋などを進み、真湯温泉から先の冬季閉鎖区間を過ぎると、紅葉の木々が雪化粧をしていました。
次第に高度を上げるにつれ、紅葉は枯れ山に変わり、路面にもシャーベット状の雪が残るようになり、硫黄臭が漂うと、標高1,126(イイフロ)mの須川高原温泉でした。
駐車場は5~10cmの積雪といったところでしょうか。
名物の大日岩も雪をかぶっておりました。
フロントで受付をし、震災を機にバリアフリーになったらしいエレベーターで3階にあがり、部屋に通されました。一番大日岩に近い部屋ですが、窓は別の方向にあり、障子を開けると従業員用の宿舎が見える決して眺望の良い部屋ではありません。しかし予約の際に12000円と13000円のどちらにするかを問われ、何が違うのか?と聞いたところ「部屋の広さです」と言われており、概して部屋が広いほうが眺望が良いことは分っていたし、障子を閉めて暖房を全開にしても寒かったので特に落胆はしませんでした。ちなみに12000円の私の部屋は8畳トイレ付、1000円アップだと廊下を挟み10畳トイレ付でそちらからだと、方向的には鳥海山が見えそうです。
大日岩を見上げながらの露天を楽しみにしていたのですが、雪の為閉鎖だそうで仕方なし。新装なった大浴場に行きました。かつての千人風呂の位置に建て直されたのだと思いますが、今回は完全に男女が仕切られ、奥には屋根や囲いがありますが小さな露天がありました。
洗い場は清潔でここもバリアフリーです。先客は2名でした。
続いて自炊部にある霊泉の湯へ。こちらは以前のままで、じいさま一人と入替わり、無色透明で酸味を帯びた湯を楽しみました。
夕食は食堂へ。年配グループや夫婦が多く、一人客は私のみです。場所柄ビジネス客も私一人でしょう。皆、少し早い冬の訪れに驚きつつも、雪見を楽しんでいるようでもあります。
食事は定番の鍋物や岩魚、天ぷら、刺身、茶碗蒸し等、特筆するものはありませんが、温かいものは温かく出されます。接客は学生アルバイト(?)のような若い女性が数名ですが、ほろ酔い客の相手も上手く、なかなかのものです。
食事を終え部屋に戻りましたが、暖房が全然温まらず、布団にもぐってすぐに寝てしまいました。
夜間もさほど雪は積もらなかったようですが、大日の湯は引続き閉鎖中で、再度霊泉に入りました。
3階からはほんの少しの間ですが、はるかかなたに鳥海山が見えました。
食堂での朝食はバイキングスタイルで、品数も多く美味しかったです。頂きませんでしたがパンやコーヒーもあります。
宿を出るときに雪が強めになり、無事、下界へ辿り着くか心配しましたが、朝から除雪されており、難なく通行できました。
日本秘湯を守る会のスタンプ帳を持参し忘れ、後で郵送にて押印対応してもらいました。
来シーズンにもまた訪れたい名湯です。2人が参考にしています
-