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昔の銭湯通いを思い出す引き戸に番台。脱衣かごを各々床に置くおおらかさがどこか懐かしい。脱衣所と浴場を隔てる壁は全面透明で実際のスペース以上に開放感を感じさせる。
まるで石膏製の湯船に浸かっているかのような析出物によってお湯の色が青白く見える。お湯が熱いことは承知していたので充分にかけ湯して入浴。我慢を強いられるほどには感じなかった。 当日は2名の常連さんらしき方がいたが、浴槽の壁にもたれかかって飲泉などしながら時を過ごしていた。私も真似をして柄杓に入れた高温の湯をしばらく放置して湯温を下げて飲んでみた。苦味としょっぱ味が混ざり、多少口に残る味だった。
近代的な旅館群が建ち並ぶ湯の川温泉のなかで俗化を免れた貴重な共同浴場をこのままずっと守り続けてほしい。1人が参考にしています