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投稿日:2011年11月28日
不動湯温泉 (不動湯温泉(ふどうゆおんせん)(休館中))
paw_pawさん [入浴日: 2011年11月28日 / 2時間以内]
55.0点
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土湯温泉から林道のような山道を上っていった歴史ある一軒宿です。詩人であり彫刻家でもある高村光太郎氏が妻の智恵子さんと宿泊したお宿としても知られています。ナビ&案内板で問題なく到着できました。土湯温泉の中心街から20分弱ですが、山道が細い上に凸凹した箇所もあり、なかなかの秘湯感があります。以前立ち寄りで訪問した際に、混雑していて消化不良気味だったため、平日の朝一番で再訪してきました。
谷あいに建つお宿はかなりの年季を感じさせる建物で、いかにも温泉宿といった趣で私好み。着物をきちんと着こなした大女将さんも貫禄充分で、初訪問の際は高村氏直筆の宿帳も見せてくれました。
肝心のお風呂ですが、施設の内外に源泉の異なる浴槽がいくつか点在しています。どの浴槽にも共通しているのが、小ぶりということで、1人~4人サイズのラインナップになっています。源泉の湧出量がもともと細めなのかもしれませんが、立地から言っても俗世から離れ、静かにお湯と向き合いながら湯治するタイプの隠れ家的なお宿ですので、浴槽の規模を余り大きくせず、その分浴槽の数を増やしたのかもしれません。
源泉は単純炭酸鉄泉、単純泉、含硫黄のナトリウム塩化物泉の三つに大別され、全て掛け流しで提供されています。
・単純炭酸鉄泉
無色透明ですが、湯船内で赤褐色で綿ぼこり状の湯の花が多量に沈殿し、入浴すると一気に湯の花が舞い上がります。湯船周りは鉄の成分で赤茶けていますが、鉄臭は弱め。1-2人サイズ、体感41度弱の温目で寝湯仕様の浴槽になっていてタイル張りの枕も付いてます。
・単純泉
露天へ向かう階段の途中にある混浴の内湯です。天然木仕様でこなれた質感もナイスです。3-4人サイズで二分割されていますが、温度差はほとんど感じられません。体感41度、単純泉らしい柔らかな肌あたりで、長湯向きの泉質でした。
・含硫黄ナトリウム塩化物泉
こちらで唯一の露天風呂です。手造り間満点の階段を谷あいを流れる渓流へ向かって降りていき、さらに石階段をおりきった渓流脇に2-3人サイズ、コンクリ&ゴロタ石製、楕円形の浴槽が設置されています。初訪問のときは真っ白に白濁していましたが、今回は朝一番の訪問ということもあって、ほぼ透明の薄貝汁濁りで、当日の一番風呂にありつけたようです。浴槽床には湯葉をクルクルと丸めたような湯の花が多数沈殿していました。ゴムのような固さと弾力があって、初めて経験するタイプの湯の花でとても興味深かったです。体感40度強、浴槽内からの源泉投入ですが、投入量は余り多くない印象。もう少し投入量が多ければ文句なしなのですが、眼前に渓流を眺めがら貸切状態で入る露天は格別でした。機会があれば宿泊してじっくりと浸かりたいお宿でした。
画像は上が露天から見える渓流の様子、下が露天浴槽です。浴槽の床に沈んだ湯葉状の湯の花がお分かりになるでしょうか。6人が参考にしています
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