大正ロマン漂う伝説の赤湯!
[茨城県] 湯の網温泉 鹿の湯松屋
今回の温泉探訪記ガイドはこの人
東京生まれ。温泉ソムリエ(マスター)。
交通事故の後遺症のリハビリで湯治を体験し、温泉に目覚める(知床にて、車でヒグマに衝突し頚椎骨折)。現在、総入湯数は1,500以上。
こんにちは。温泉のイメージがあまりない茨城県ですが、袋田・大子温泉の奥久慈温泉郷のような大温泉地もあれば、北茨城を中心にマニア向けの鉱泉宿が点在しています。
その中で今回紹介する温泉は、北茨城の鉱泉宿「湯の網温泉 鹿の湯松屋」です。
ザ・日本の田舎の風景
湯の網温泉は、福島県いわき市にも接する茨城県北茨城市にあり、四方を低い丘に囲まれた小さな盆地内にたたずむ療養向きの温泉として、江戸時代からの長い歴史のある温泉地です。
国道6号線から脇を逸れ、素朴な田園風景の田舎道を走ると、今回の目的地「鹿の湯松屋」がポツンとあります。
大正時代建築の建物
鹿の湯松屋の建物は大正から昭和にかけて建築されたものだそう。素朴でレトロな外観で、田園風景の中にポツンとあるとても静かな環境で、見ているだけで癒されます!なんでも揃う便利な都会では決して味わえない良い気分にさせてくれます。
レトロな浴室
大正レトロなロマンあふれる雰囲気の浴室。タイルに描かれた滝と鹿の絵がとても素敵です!それ以外にも水色の凝った窓枠や、ステンドグラス、アーチ、大正時代のタイル、鹿の角、ガス灯風のレトロな照明など、写真では紹介しきれないロマンあふれる素敵アイテムがたくさんあり、大正時代にタイムスリップしたような気分に浸れます!窓から入る夕方の日差しもいい雰囲気を醸しだしています。
ちなみに文明の利器、シャワーも完備されていますのでご安心ください。笑
赤茶褐色のお湯
肝心の温泉は、強く濁った赤茶褐色のお湯。
泉質は、含鉄(Ⅱ)-ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉。源泉温度が13.6℃と冷たいため、加温しての利用です。
手を入れると20cmほどで見えなくなるほど濃く、肌触りはキシキシサラサラとしています。含鉄泉らしく、ほのかな鉄の香りも感じることができました。
正直、お湯の鮮度はあまり良くないという印象ですが、それを補って余るほどのお湯の個性とロマンがあり、大満足の温泉でした!
宿のご主人も気さくで人懐っこい素敵な方で、日帰り利用でふらっと寄った僕にも、お湯へのこだわり、宿への愛着など、いろいろお話をして頂きました。