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投稿日:2018年12月21日
とろとろ湯と美食の離れ宿 (天然田園温泉 ふかほり邸)
きくりんさん [入浴日: 2018年4月9日 / 1泊]
55.0点
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55.0点
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55.0点
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44.0点
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55.0点
田園風景が広がる久留米市三潴(みづま)町に4000坪の敷地を持つ、江戸時代の旧家をリノベーションして平成20年に開業した湯宿。太い梁が立派な母屋の奥に、温泉を引いた内湯と露天風呂がある5棟の離れ、大浴場のある湯小屋、囲炉裏や小さな図書館、卓球場などが点在する大人の癒しの宿でもあります。平日に、一泊二食付で利用して来ました。
この日は、温泉玉子が置いてある中庭を抜けた最奥に建つ、離れの和洋室「かりん」に宿泊。ベッドの寝室の他にも畳敷の小上がりの和室も備え、またソファのあるリビングには無料のマッサージチェアも設置されています。窓の外にはウッドデッキがあり、緑に囲まれた寛ぎのスペースも。作務衣に着替え、まずは夕食へ。
母屋の個室ダイニングで、添加物を使わない自然食会席に舌鼓。お品書き付で、小鉢は春野菜のジュレ掛け、前菜にウドの土佐酢・うるいの旨煮・グリーンピースの白和え・裏白椎茸・むかごの松葉串・かるかん豆腐が供されます。タラの芽の変わり揚げが美味い。椀の蛤が大きくて肉厚、刺身のサヨリと本鮪、煮物は山芋と豆腐の揚げ出しと続き、焼物で出た伊勢海老の柚子味噌焼きは悶絶の旨さ。人気の雑穀焼酎がススムススム。鍋物のスッポンは、生姜が効いていて元気が出そう。中皿の野菜スティックは、自家農園で育った採れたての珍しい野菜を、雑穀味噌を付けて。主菜で出た黒毛和牛の檸檬塩添えは、納得の旨さ。御飯は、彩り豆の炊き込みご飯と赤出汁の味噌汁。土鍋で炊かれ、お焦げが旨い。デザートに苺の杏仁豆腐とコーヒーでお腹一杯に。最後まで美味しかったが、食後にお部屋でどうぞと無農薬苺を出す心遣いも嬉しいです。
一休みして、離れ棟奥の湯小屋にある大浴場へ。男湯は左側の「せふり」(女湯は右側の「みのう」)です。24時で終了し、翌朝は入れません。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左側に4人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、ボタニカル系です。
右側に5人サイズの石造り木枠内湯があり、無色透明のアルカリ性単純硫黄温泉(源泉名: 深堀の湯)がかけ流しにされています。泉温36.2℃を、加温してる42℃位で供給。PH9.78で、肌がヌルスベする浴感です。循環・消毒なし。湯口の湯を口に含むと、玉子臭がして微塩味。まったりしてたら、アワ付きも見られます。
続いて、外の露天風呂へ。8人サイズの岩風呂があり、湯温は40℃位。ライトアップされた木々と星空を眺めつつ、就寝前に貸切状態でのんびりと浸かれました。また、湯上りに使える休憩室が湯小屋の前にもあって、そちらでもまったり寛げます。
翌朝は、昨晩と同じ食事処で。ケールと林檎のジュース、雑穀米、焼鮭と野菜入り出汁巻玉子が主菜の和定食を頂きます。自家製玉子は、玉子かけ御飯か目玉焼きで。玉子の黄身が、レモンのように真っ黄色でびっくり。他にも、寄せ豆腐やじゃこ大根おろし、とろろ、もずく酢、好みの火加減で炙る海苔など、体に優しいメニューでした。
食後は、囲炉裏の奥にある小さな図書館へもちょっと立ち寄り。ここでは、自家製やまもも酒やコーヒーを頂きながら、静かに読書にもふけれます。昨日もっと早めに着いてたら、ここでゆっくりできたのになぁ。
部屋へと戻ったら、お待ちかねの部屋風呂へ。きれいな脱衣場には、ドライヤーももちろん完備。浴室に入ると、左側に1人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、大浴場と同じものです。
中央に2人サイズの石造り木枠八角形内湯があり、湯温は42℃位。コンパクトサイズながら、風情のある浴槽です。続いて、外の露天風呂へ。3人サイズの石造り浴槽で、湯温は40℃位。こちらでもかけ流しのとろとろ湯を、木々を眺めつつ心ゆくまで満喫できました。
加温はしていながらも個性が残るかけ流しの温泉と自家製野菜や無添加の自然食を味わえ、1日5組の宿泊者というプライベート感にも満たされる、隠れ家的な湯宿かと思います。
主な成分: ナトリウムイオン159.0mg、カルシウムイオン0.7mg、フッ化物イオン29.3mg、塩化物イオン44.9mg、水酸化物イオン1.0mg、硫化水素イオン2.2mg、硫酸イオン6.5mg、炭酸水素イオン57.1mg、炭酸イオン72.6mg、メタケイ酸水素イオン43.4mg、メタホウ酸イオン15.3mg、成分合計0.43g33人が参考にしています
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