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- 滝川屋旅館の口コミ 女湯の湯の花に歓喜
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安達太良山の北麓、標高1080mの高地に位置し、横向川の渓谷に沿って3軒の宿がある横向温泉。この温泉地にひっそりと佇む、明治19年(1886年)に湯治宿として開業した老舗旅館。平日の午後、日帰り入浴して来ました。
周囲の山には白樺やブナの林が広がっていますが、宿の周りだけ開けていて、水車が回る池もあります。非常に趣のある、木造2階建ての外観。かつて湯治場として賑わっていた頃を彷彿とさせますが、現在は宿の事情で宿泊は1日2組限定なのだとか。日帰り入浴は、源泉温度が温い為沸かすので、3時間前に予約が必要です。
入浴料1000円は、玄関で女将さんに。2階へ上がる階段脇に大岩が鎮座していて驚かされますが、女将さんに導かれ廊下を左手へ。奥に進むと下へと下りる階段があり、左の女湯(小さい浴槽)と右の混浴風呂(大きな浴槽)に分かれます。
先ず、女湯を案内。リニューアルされ綺麗な浴場ですが、ここにも脱衣場と浴室の壁から大岩が突き出ちゃっています。自然を大切にする会津の方の気質でしょうか。もっとびっくりするのは、大量に浮かんだ謎の湯の花。薄オレンジ色で、綿のような泡のような今まで見たこともないものです。
「こちらは非加熱で温いですが、入られますか?」と尋ねられ、ハイ是非と即答。大きな浴槽の混浴風呂は加温ありとのことで、この時はちょっと寒かったのでどうしようかなと迷っていると、「今日はお一人様なので、どちらもどうぞ」と優しいお言葉。ちなみに、宿の方は最初湯温の低い女湯に浸かり、上がり湯に加温ありの混浴風呂に入るのだという、何とも贅沢な入り方。それに習って、早速女湯から。
籐籠だけ置かれた脱衣場には、ドライヤーなし。浴室に入ると、まるで共同浴場のような雰囲気。洗い場にあるアメニティは、家庭用ボディーソープのみです。
中央に3人サイズの木造り内湯があり、微かに黄褐色がかった透明の単純温泉(源泉名: 長命の湯)が、源泉かけ流しにされています。泉温31.0℃を、加温せずそのまま供給。PH6.4で、やや肌がスベスベする浴感です。湯口の湯を口に含むと、少し鉄臭がして炭酸味。まったりしていると、泡付きも見られます。大量の不思議な湯の花に包まれ、貸切でかけ流しの湯を満喫できました。
続いて一度服を着て、もう一つの浴室である混浴風呂の方へ。こちらも、籐籠だけ置かれた脱衣場には、ドライヤーなし。浴室に入ると、アメニティは家庭用ボディーソープとエコ系シャンプーのみです。中央に10人サイズの木造り内湯があり、板で3つに分割。いずれも、うっすら緑褐色がかった透明の単純温泉(源泉名: 下の湯)が、かけ流しにされています。奥の小さな社から突き出る竹筒から注がれ、奥右側の3人サイズから奥左側の2人サイズへ、更に手前の5人サイズの浴槽へとオーバーフロー。泉温31.9℃を加温して、湯口に近いところから、40℃位→39℃位→32℃位で供給。PH6.5で、やや肌がスベスベする浴感です。湯口の湯を口に含むと、ほんのり鉄臭がして炭酸味。湯口から離れるにつれて、濁りも濃くなり、薄オレンジ色の綿状の湯の花も舞っています。こちらも、貸切でまったり湯浴みを楽しめました。
帰りがけに、女将さんにお礼を述べお話を伺うと、湯船の下からも自然湧出の温泉が湧いているのだとか。あつ湯好きには向きませんが、是非一度泊まって静かに自然と温泉を心ゆくまで楽しんでみたい宿です。
〈長命の湯〉
主な成分: ナトリウムイオン67.7mg、マグネシウムイオン7.4mg、カルシウムイオン15.2mg、マンガンイオン0.2mg、鉄(II)イオン0.9mg、フッ化物イオン0.4mg、塩化物イオン8.4mg、硫酸イオン1.6mg、炭酸水素イオン281.6mg、メタケイ酸175.4mg、メタホウ酸1.2mg、遊離二酸化炭素242.3mg、成分総計0.8201g
〈下の湯〉
主な成分: ナトリウムイオン69.7mg、マグネシウムイオン7.4mg、カルシウムイオン15.0mg、マンガンイオン0.2mg、鉄(II)イオン1.0mg、フッ化物イオン0.4mg、塩化物イオン8.6mg、硫酸イオン2.0mg、炭酸水素イオン284.1mg、メタケイ酸174.1mg、メタホウ酸1.4mg、遊離二酸化炭素237.9mg、成分総計0.8203g25人が参考にしています