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埼玉県と群馬県の県境、八塩温泉の神流川沿いに建つ、昭和6年創業の老舗旅館。日本秘湯を守る会会員の宿でもあります。3年程前に訪れたところ、日帰り入浴は受付ていなかった為、今回一泊二食付きで利用してみました。
本館と別館、浴室棟から成る大型旅館ながら、館内は昭和初期の少しノスタルジックとも感じられる設え。この日は、別館1階の「牡丹」の間に宿泊。8畳次の間広縁トイレ付きの和室です。
一休みして、浴室棟の「露天岩窟風呂」へ。混浴ですが、女性専用時間も頻繁にあります。棚に籐籠が並ぶ、シンプルな脱衣場。7人サイズの岩風呂には、無色透明のナトリウムー塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉(源泉名:八塩温泉 神水館源泉)が満ちています。湯温は41℃位。循環濾過ありながら、塩素臭なし。神流川のせせらぎを間近に、この日は雪が舞い散り、今年初めての雪見露天を満喫しました。
夕食は、本館の食事処「山波亭」の個室で。お品書きはありません。山の幸の先付、刺身は鮪と鮭の他、蒟蒻も並びます。山女魚の塩焼き、胡麻豆腐、酢の物と続き、鴨肉の山波石焼きや豚肉の鍋に、地酒もすすみます。〆のご飯は、鉱泉で炊いた黄色いご飯(白飯も可)。ほんのり鉱泉の香りがして、もちもちとした食感。根野菜のお吸い物(すいとん入り)も、美味しかったです。
食後は、男女別の大浴場「鬼の湯」へ。棚に籐籠が並ぶ脱衣場。洗い場には、5人分のシャワー付きカラン。アメニティはアロエ系です。手前には、4人サイズの石造り内湯。うっすら白茶色に濁った源泉が、かけ流しにされています。泉温は15.5℃で加温なしですが、投入量を絞って、湯温は30℃位はありそう。PH6.3で、肌がややスベスベする浴感です。口に含むと金気臭がして、しょっぱい炭酸味。底に、大量の湯の花が沈殿しています。浴槽の周りは、析出物が棚田状に隆起。また奥に、10人サイズの石造り内湯。こちらは、40℃位に加温しています。循環濾過ありですが、塩素臭はしません。翌朝も、交互浴をして楽しみました。
朝食は、昨晩と同じ食事処で。体に優しいメニュー。鉱泉で茹でた湯豆腐が、美味しかったです。
主な成分: ナトリウムイオン4378mg、マグネシウムイオン60.3mg、カルシウムイオン234mg、鉄(Ⅱ)イオン3.72mg、マンガンイオン1.14mg、リチウムイオン9.87mg、ストロンチウムイオン7.47mg、塩素イオン5577mg、硫酸イオン620mg、炭酸水素イオン2902mg、炭酸イオン0.2mg、臭素イオン20.2mg、メタケイ酸33.0mg、メタホウ酸437mg、遊離二酸化炭素915mg、成分総計15.7g15人が参考にしています