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塩原元湯温泉の最も奥にある有名な大出館に先日初めて行ってきました。建物等施設は想像していたよりも古くなく、丁度昭和の後期を思い出させる程度の老朽化具合でした。昼間に立ち寄り湯で訪れたためそれなりの混雑でしたが、比較的明るい内湯にはテレビなどでおなじみの白黒の二つの浴槽がありました。左側の五色の湯はやや黄緑掛かった白濁泉で、硫黄泉のお手本とも言えるものでした。ここの売りはなんと言っても墨の湯ですが、いわゆる東京近郊の黒湯とは見た目も入浴感も全く違うものでした。黒と言っても基本的には白濁で、その中に無数の細かい黒い湯の華が舞っているため、距離を置いて見ると薄めた墨汁のように見えるのです。たとえて言うと黒ゴマアイスをお湯に溶いたような感じでしょうか(笑)。少なくともビジュアル的には初めて見るもので、実際に入っても心地良いものでした。白黒と交互の入浴が楽しめる個性豊かな歴史ある旅館でした。
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