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蔵王温泉街の最も高台に佇む、享保元年(1716年)に創業した老舗旅館。平日に、一泊二食付で利用してみました。
この日は、本館2階の10畳広縁付和室「竹」に宿泊。浴衣に着替えて、離庵山水1階の奥にある大浴場「せせらぎの湯」へ。午前0時に男女入替で、男湯は右側です。
棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左側と右手前に6人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、POLAのロイヤルゼリー系です。
4人サイズの桧造り内湯があり、白濁の酸性・含硫黄ー硫酸塩・塩化物温泉(源泉名: 高見屋3号源泉)が、源泉かけ流しにされています。泉温44.9℃を、42℃位で供給。PH1.7で、やや肌がスベスベする浴感。口に含むと、硫化水素臭がして酸っぱい。粉状の白い湯の花が浮いています。
続いて、外の露天風呂「樽風呂」へ。4人サイズの木造り円形浴槽で、湯温は43℃位。囲まれていますが、沢のせせらぎを感じつつ、貸切状態でまったりできました。
夕食は、畳敷き大広間のテーブル席で会席膳に舌鼓。お品書付で、食前酒は男山の「三百年の時季」。前菜は、蕗アンチョビ和え・生ハム野菜巻・豆うに玉子焼・菊信田巻・花蓮根・胡桃豆腐。蒸物は鮑の香草蒸しで、肝ソースが絶品。利き酒セット(東光・魔斬・住吉)がすすみます。吸物は、炙り鱧と水の輪大根。御造りは、紅とろ花造りに甘海老・生麩・刺身蒟蒻・花穂を添えて。旬菜鍋は、五穀地鶏と高原野菜。焼物は、鱸の自家製スモーク。続いて、蔵王牛・米の娘豚の五楽焼を、特製ソースか塩胡椒で。冷し鉢に、冬瓜・南瓜・茄子・海老・煮貝。御凌ぎは、冷し紅花麺(紅花は山形の県花)。香物・紅花大根・赤蕪・蕨一本漬けで、県内産はえぬき米も旨い。水菓子は羊羹フルーツ添えで、満足しました。
就寝前に、玄関から左手奥にある本館1階の大浴場「長寿の湯」へ。こちらも、午前0時で男女入替。男湯は、左側手前です。
棚に籐籠が並ぶ畳敷きの脱衣場には、ドライヤーも完備。階段を下りたところに浴室があり、右手前に4人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは同じものです。
4人サイズの木造り内湯があり、うっすら白濁した酸性・含硫黄ーアルミニウムー硫酸塩・塩化物温泉(源泉名: 高見屋1号源泉)が、源泉かけ流しにされています。泉温52.8℃を、42℃位で供給。PH2.0ながら、やや肌がスベスベする浴感です。口に含むと、硫化水素臭がして酸っぱい。硫黄の香りに包まれ、ぐっすり眠れました。
翌朝は、男女入替となった大浴場「せせらぎの湯」の左側へ。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左右に6人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは同じものです。
右側に5人サイズの石造り内湯があり、青みがかった白濁の高見屋3号源泉が、源泉かけ流し。湯温は42℃位。階段を上ると「足湯」があり、湯温は43℃位です。
さらに階段を上って、露天風呂「石風呂」へ。2人サイズの石造り浴槽で、湯温は40℃位。裏山と沢のせせらぎに癒されつつ、貸切状態でまったりできました。
朝食は蔵漆亭で、山形の郷土料理膳に舌鼓。焼き鮭、芋煮、だし、もってのほか、かいもち、おみつけ等が小鉢に盛られ、どれから食べようか迷う。土鍋炊きはえぬき米は、おこげも芳ばしく美味しかったです。
朝食後は、男女入替えになった「長寿の湯」の右側へ。棚に籐籠が並ぶ畳敷きの脱衣場には、ドライヤーも完備。階段を下りたところに浴室があり、左側に4人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは同じものです。
6人サイズの木造り内湯があり、こちらはうっすら白濁した高見屋1号源泉が、源泉かけ流し。湯温は42℃位です。
続いて、一旦脱衣場へ戻り、露天風呂「桶風呂」へ。3人サイズの大桶浴槽で、湯温は42℃位。白い湯の花が沢山浮いています。囲まれて景色は望めませんが、貸切状態で満喫できました。
〈高見屋1号源泉〉
主な成分: 水素イオン10.1mg、ナトリウムイオン49.2mg、マグネシウムイオン59.8mg、カルシウムイオン78.4mg、アルミニウムイオン115.3mg、マンガンイオン2.8mg、鉄(II)イオン7.3mg、亜鉛イオン0.2mg、フッ素イオン12.9mg、塩素イオン269.1mg、臭素イオン0.8mg、ヨウ素イオン1.0mg、硫酸水素イオン355.1mg、硫酸イオン1054mg、メタケイ酸214.5mg、メタホウ酸4.9mg、遊離硫酸9.0mg、遊離二酸化炭素388.0mg、遊離硫化水素14.9mg、溶存物質総量2263mg
〈高見屋3号源泉〉
主な成分: 水素イオン19.2mg、リチウムイオン0.02mg、ナトリウムイオン42mg、マグネシウムイオン45.2mg、カルシウムイオン72.8mg、アルミニウムイオン142mg、マンガンイオン2.3mg、鉄(II)イオン16.6mg、亜鉛イオン0.2mg、フッ素イオン16.4mg、塩素イオン427.9mg、ヨウ素イオン2.2mg、硫酸水素イオン778.2mg、硫酸イオン1213mg、メタケイ酸130mg、メタホウ酸5.2mg、遊離二酸化炭素414mg、遊離硫化水素14.9mg、遊離硫酸37.5mg、溶存物質総量2977mg
※なお、分析日が平成18年だったので、まもなく更新かも知れません。20人が参考にしています