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みどり池の畔に建つ、吹上温泉に明治45年創業した老舗宿。斎藤茂吉ら文人にも愛され、日本秘湯を守る会会員の宿でもあります。平日の午後、日帰り入浴してみました。
趣ある屋敷門をくぐると、左手に受付の建物。入浴料600円は券売機で。緑豊かな敷地には、離れの客室などが点在します。奥へと池沿いに遊歩道を進んで、先ずは男性用の露天風呂へ。
棚にプラ籠が並ぶ脱衣小屋で、ドライヤー完備。カランはなく、かけ湯槽があります。アメニティは、秘湯熊笹系。6人サイズの石造浴槽には、うっすら緑がかった透明の単純硫黄温泉(源泉名:吹上23号)が、源泉かけ流しにされています。泉温59.6℃を、42℃強位で供給。PH9.0で、肌がツルツルする浴感です。口に含むと、硫黄臭がしてエグイ味。池を眺めつつ、貸切状態でまったりできました。
続いて、手前の男性用大浴場へ。棚に籐籠が並ぶ脱衣場で、ドライヤーも完備。浴室に入ると、両サイドと手前に6人分のカランがある洗い場。アメニティは秘湯熊笹系。窓際に、12人サイズの石造内湯があり、微かに緑がかった透明の単純硫黄温泉(源泉名:吹上21号と共同源泉を混合)が、源泉かけ流しにされています。自家源泉の泉温が36.4℃と低く、町の共同源泉と混ぜて使用(宿の公式HPに記載)。湯温も42℃強位と絶妙。自家源泉はPH9.0ですが、こちらも肌がツルツルする浴感です。口に含むと、やはり硫黄臭がしてエグイ味。黒い湯の花も舞っています。目の前には、大きなガラス窓越しに、池を望む景色。露天に続き、ここでも貸切状態でのんびりできました。
是非泊まって、部屋や料理、静けさに包まれる夜の露天風呂など、楽しんでみたい宿です。
源泉名: 吹上23号
主な成分: リチウムイオン0.3mg、ナトリウムイオン82.3mg、アンモニウムイオン1.3mg、カルシウムイオン2.6mg、フッ化物イオン12.0mg、塩化物イオン30.7mg、水酸化物イオン0.2mg、硫化水素イオン30.1mg、チオ硫酸イオン1.0mg、硫酸イオン0.4mg、炭酸水素イオン123.3mg、炭酸イオン21.0mg、メタケイ酸45.3mg、メタホウ酸6.8mg、遊離二酸化炭素0.2mg、成分総計360.3mg
源泉名: 吹上21号
主な成分: リチウムイオン0.3mg、ナトリウムイオン68.5mg、アンモニウムイオン1.0mg、マグネシウムイオン1.7mg、カルシウムイオン7.1mg、ストロンチウムイオン0.2mg、マンガンイオン0.2mg、第一鉄イオン5.9mg、フッ化物イオン7.7mg、塩化物イオン18.6mg、水酸化物イオン0.2mg、硫化水素イオン12.1mg、チオ硫酸イオン1.4mg、硫酸イオン33.5mg、炭酸水素イオン103.7mg、炭酸イオン15.0mg、メタケイ酸36.2mg、メタホウ酸3.3mg、遊離二酸化炭素0.2mg、遊離硫化水素0.1mg、成分総計318.6mg
なお、共同源泉の分析書は掲示がありませんでした。36人が参考にしています