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小安峡の少し東側に位置する風情溢れる旅館で、日本秘湯を守る会の会員宿でもあります。温泉小屋は旅館とは別棟で、渓流に向かって下りた場所にありました。脱衣所の脇には98℃の源泉の蒸気を利用したサウナもあり、浴室には小さな内湯浴槽、そして何と言ってもこの阿部旅館では渓流沿いの露天風呂が売りです。一部の浴槽で循環しているようですが、少なくともメインの露天浴槽は掛け流しで、無色透明の僅かに硫黄を含む単純泉には湯の華も多数舞っていました。しかし、ここは泉質うんぬんと言うよりは、やはり目の前に川が流れ、温泉蒸気の湯けむりが上がるワイルド感が圧巻です。ここ阿部旅館は、温泉としては本来高すぎる源泉温度を逆に個性としてうまく利用していると思いました。
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