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函館市の北西部、西桔梗町の野原の中に建つ、地元の方に人気の日帰り温泉施設。場所が分かりにくく、車のナビがあまりあてにならないので、幹線道路から外れると、時折現れる看板だけが頼りです。平日の昼頃、利用して来ました。
本当にこんな所にあるの?と未舗装の道路を進むと、「西ききょう健康グラウンド」の表示が見えてホッとします。緑色の外壁の湯屋で、右手に受付棟あり。入浴料370円は券売機で。下駄箱キーと引換えに、ロッカーキーを受取るシステムです。受付の奥から左へ、回り込むように廊下を歩くと、細長い休憩処があり、その奥が昔の入口。レトロな銭湯風の入口の左側が男湯です。
棚だけの脱衣場には、ドライヤーなし。浴室に入ると、左側に10人分の蛇口(手前の2つはシャワー付)がある洗い場。この蛇口も温泉で、口に含むとしょっぱい。石鹸などのアメニティはありません。そして特徴的なのが、直径1.5m程のヒューム管を輪切りにした、コンクリート造りの円形内湯が3つ。いずれも、微かに茶褐色がかった透明のナトリウム・カルシウムー塩化物温泉(源泉名:西ききょう温泉 2号井)が、かけ流しにされています。泉温68.2℃を、地下水で加水して湯温調整。手前は41℃位、真ん中は43℃位、奥は45℃位です。何も知らずに、奥の浴槽に入った私に、「熱くないの?」と地元の方が声をかけてきます。「ちょっと熱いけど、いいお湯ですね。」と答え、何食わぬ顔でそのまま浸かっていると、「熱くないんだってさー」と語らう方々。信州や会津の激熱温泉に慣れてしまったのか、ジーンとくる熱さもまた快適。PH6.6で、やや肌がスベスベする浴感です。湯口は浴槽内で、炭酸鉄臭がします。床は温泉成分の析出物で、棚田状になっていました。
続いて、外の露天風呂へ。こちらも同じように、直径2m位のヒューム管の浴槽が3つ並びます。左は地下水で26℃位、真ん中は42℃位、右は40℃位です。いずれもかけ流しで、浴槽が斜めに傾いていて、自然とオーバーフロー。床が茶褐色の析出物で覆われ、湯の通り道がまるで大河のように見えます。囲まれていて、残念ながら景色は望めません。内湯は常に数人の浴客がいますが、露天はほぼ貸切状態でまったりできました。
主な成分: ナトリウムイオン2552mg、アンモニウムイオン1.4mg、マグネシウムイオン247.8mg、カルシウムイオン724.2mg、マンガンイオン0.2mg、第一鉄イオン5.4mg、フッ素イオン1.4mg、塩化物イオン4929mg、硫化水素イオン0.2mg、チオ硫酸イオン0.2mg、硫酸イオン831.5mg、炭酸水素イオン1091mg、炭酸イオン0.3mg、臭素イオン13.0mg、ヨウ化物イオン0.7mg、メタケイ酸59.6mg、メタホウ酸30.3mg、遊離二酸化炭素552.0mg、成分総計11.21g43人が参考にしています