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洞川温泉は昔から大峰山のふもとにあり修行に行かれる方たちの基地みたいなところです。もよりの近鉄下市口駅からもバスで1時間半ほども走らねばならない紀伊半島の奥深い山中にあります。大峰山は女人禁制なので、女性はこの地で待たねばならないという神域でもあります。
修験者たちが宿泊する旅館が何軒か立ち並び、立ち寄り湯可能な宿も少しあります。ここ紀の国屋甚八もかなり古くから修験者に宿を提供されており、中に入ると、タイムスリップしたような感に囚われるような気がしました。
洞川温泉は単純泉ですが、本当に清明な湯でやわらかい肌触りです。紀の国屋は2種類の浴室があり、一つは内湯で備長炭風呂にされてありました。もう一つは半露天で浴槽は屋内なのですが、そこから見えるガラス戸は暖かくなると開け放たれ、浴槽につかりながら見える小山になった庭がなかなか情緒があります。浴槽はコンクリート製なのですが、洗い場は檜のすのこがひかれており、庭を見ながら体を横たえるのもまた一興です。
この地はゴロゴロ水というきれいな水が湧出しており、宿で風呂上りにこの水を出して頂けるのにも感激いたしました。3人が参考にしています