-
投稿日:2009年4月17日
質素かつ贅沢 (出谷温泉公衆浴場 つるつる乃湯(閉館しました))
zuramasaさん
[入浴日: - / - ]
44.0点
-
0 - 点
-
0 - 点
-
0 - 点
-
0 - 点
平日の昼間の入浴。県道沿いの駐車スペースに停め、階段をこれでもかと下りていく。上湯川沿いまで下りていくとそこにある。1畳ほどの管理人室があり、お婆ちゃんがコタツに入ってテレビを見ている。挨拶と受付を済ませて入浴する。1時間半ほどいたが貸し切り入浴であった。
さて、ここの温泉は上湯温泉に分類されているが、すぐ隣の神湯荘河原大露天風呂とは異なる源泉を用いているそう。脱衣所の分析書には「出谷温泉」とあり、ナトリウム・炭酸水素塩泉である。また、地元小学生による総合学習の時間に神湯温泉の調査をしたそうで、彼等の手による簡単なレポートが掲示されている。湯は重曹特有のぬめりを感じる。ただ、温度調節のための加を施されており、38℃ほどのぬる湯になっていた。長湯できるのは有難いが、つるつる感が薄まってしまっているかもしれない。微弱な硫黄臭も感じることができ、湯質としては十津川温泉のホテル昴の温泉を、少しさっぱりさせた感じと言えば正解に近いか。季節柄かも知れず、たまたまかもしれない。もう少しくっきりとしたパワーが欲しいと感じた。
ちなみに風呂の内容は、脱衣所ロッカーが6(うち簡易鍵付き2)、洗面所とドライヤー、浴室は浴槽1つ(7~8人)かけ流し、オーバーフロー多め。シャワー1つにシャンプー・石鹸である。天井の高い木造平屋建てであり、屋根はカーポートなんかで使われる透明プラスチックの波形板を載せただけ。採光は十分で、上湯川の流れを眺めながら爽快な入浴である。特に何があるわけでなく、まあ質素なものであるが、これはこれで贅沢なひと時を味わえる。町へは遠い十津川村であるが、ここはその中でも僻地に位置する。何もない贅沢というのも悪くはないだろう。0人が参考にしています