-
投稿日:2010年3月25日
滑川温泉 福島屋 宿泊編 (滑川温泉 福島屋)
paw_pawさん [入浴日: 2010年3月25日 / 2時間以内]
55.0点
-
0 - 点
-
0 - 点
-
0 - 点
-
0 - 点
姥湯温泉の数キロ手前に位置するのがこちらの滑川温泉福島屋さん。あのスリル満点の山道をハラハラと運転して行くのですから、どうせならということで姥湯温泉とセットで入浴される方も多いのではないでしょうか。かく言う私もそのクチなわけですが、宿泊ということになると私は迷わずこちらの滑川温泉福島屋さんを選びました。姥湯温泉さんの野趣そのものといった名物露天風呂の魅力も捨てがたいのですが、滑川温泉さんには旅館部であっても二食付きで9000円ちょっとのコースや、同じ秘湯を守る会のお宿であっても超リーズナブルな湯治コースもあることなどから、良心的なお宿と判断しました。
これは私の勝手な思い込みかもしれませんが、昔ながらの湯治に力を入れているお宿には間違いがない気がします。また、秘湯を守る会のお宿のなかには、あの提灯をぶら下げた途端に高級化路線に走ってしまったり、以前はあった素泊まりや湯治コースが忽然と姿を消してしまうケースも少なからず見受けられ、非常に淋しい気持ちになることもしばしば。そんな状況の中でも、滑川温泉福島屋さんは湯治客を積極的に受け入れておられるお宿なわけです。
当初、湯治コースでの宿泊を考えたのですが、食料調達を含め周辺の状況やお宿の勝手がよく分からなかったので、今回は湯治コースの偵察を兼ね、旅館部の9000円ちょっとのコースを利用しました。
お宿に到着するとまず目に付くのが駐車場の目の前にある滝で、砂防ダムかなと思いきや、洪水の際に一日で出来た天然の滝だそうです。直ぐ脇には自家用水力発電の小屋も建っていました。電話も衛星電話とのこと。山深い一軒宿ならではです。
外観及び内部ともに年季の入った建物で私好み。華美な豪華さはありませんが、都会の喧騒からは無縁のロケーションにマッチした建物で、湯治宿の雰囲気が漂います。案内された部屋も山側の静かな和室で素朴そのもの。温泉宿はこうでなくちゃいけません。夕方の電力が集中する時間帯だけは、二度ほど電気やテレビが消えてしまうことがありましたが、それ以外はノーアクシデントでした。
お料理も良かったです。夕食は全て地のものが配膳されました。メニューは岩魚の塩焼き、鯉の洗い、鯉の旨煮、牛肉の角煮の入ったチマキ、山菜の和え物、山菜の煮物、お新香、ご飯と山菜のお味噌汁など。鯉料理などは好き嫌いがあると思いますが、私はどれも美味しくいただきました(事前に苦手なものを連絡しておくと配慮してくれるようです)。朝食は焼き魚のみ塩鮭が出ましたが、あとは温泉タマゴや山菜料理、海苔、漬物等などで、やはり地のものでグッド。山菜料理などは一見すると地味ですが、なかなか手の込んだもので、朝夕とも素朴な山里の料理が楽しめました。もう少し豪勢にという方には別注文で米沢牛などもご賞味できるようです。
湯治棟での素泊り自炊は寝具もついて2000円台という安さ。1泊から利用できるというから驚きです。ただし、湯治棟のお部屋にはテレビは付いていませんし(共同で見ることが出来ます)、自炊用の調理場に電子レンジや炊飯器がありません。電力の関係で使用不可だそうです。したがって調理はガスが基本とのこと(ご飯はお宿で炊いたものを1合160円で分けてもらえるそうです)。
旅館部、湯治棟ともに無料で無線ランが使えますので、ノートパソコンをもって行かれると旅の調べものにも重宝します。私は知らずにノートパソコンを持っていったのですが、ネットにつながった時はたまげました(笑)。
料金やシステムも良心的で、湯治客を大切にする福島屋さん。次回は是非とも湯治棟の素泊まり自炊にチャレンジしたいと思います。
※写真は上が川沿いの外観、下が夕食です。5人が参考にしています
-