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離合さえできないような道の先にある宿。渓流の横にあるため、自然の息吹は満点。今回は離れに泊まった。露天風呂のすぐ横にある部屋で、露天に何度も入れた。
ここの温泉は、含二酸化炭素―カルシウム・ナトリウム―炭酸水素塩冷鉱泉という珍しいものだが、いかんせん湧出量が少ない。しかも少し離れたところから引いてきているため、鮮度がいささか落ちる。
それでも露天の横に作られている源泉風呂は気持ちがいい。加温された露天と源泉風呂に交互に入ると、その良さが際立つ。
料理は猪鍋や烏骨鶏の卵など珍味が出てくる。素朴な応対だが、何とも言えない味があった。
露天には4度入ったが、内湯には1度入っただけ。古代ヒノキが使われている湯船だが、加温で結構熱いので、一度体験したにとどまった。
若女将が「何もお構いできなくて」と、見送りながら言ったが、構われないからこそ、また来たくなる宿だと思う。23人が参考にしています