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私はこの田辺温泉に入浴する場合、必ず2階の露天風呂を利用する。サウナと露天風呂のセットで割高にはなるけれども、値段に見合う内容を備えている。1階部分でも天然温泉に入ることができるものの、明らかに2階露天風呂の湯は1階の浴槽の湯より濃厚だ。
2階の露天風呂に注がれる湯は、大阪市内の温泉銭湯のなかでは最も個性の強い湯であり、塩分濃度が高く、香りはなんとも複雑なもので、金気臭や臭素臭、または硫化水素臭が混じった、一種だし汁の如く芳しい匂いなのである。なんだかスープの中に入浴しているような感覚にとらわれる。香りも天然温泉には需要だ。温泉を使い回して塩素消毒を施し、塩素の臭いだけが引き立つ凡百のスーパー銭湯の天然温泉など論外だからである。
温泉の利用法として、循環濾過・塩素消毒を実施している旨記載されており、1階の湯はなるほど作用であるが、2階の露天風呂では不快な消毒臭はほとんどしない。
大阪の温泉銭湯でじっくりと長湯するなら、城東区の華厳温泉などがふさわしいが、天然温泉らしい特徴を持った湯に入りたいならば、この田辺温泉が良いだろう。少々熱い湯なので、長時間浸かっていられないが、すぐ横に水風呂があるので好都合だ。飲料設備やベンチなども有料ゾーンには備えられている。0人が参考にしています