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山里の光景が長閑な山間の湯の里です。川のせせらぎと風になびく木々の音しか聞こえない静寂の世界です。極上と評判のアルカリ泉を趣ある露天風呂で楽しもうとここに泊まりました。鄙びた温泉街から想像していたよりレトロながら洒落た佇まいのきれいな湯宿です。お目当ての温泉は噂に違わず素晴らしいものでした。その上品で柔らかな感触を際立てるかのように無色透明、無味無臭の湯がたっぷりとかけ流されています。その感触はつるすべ感抜群で、ぬるっとした感触は少なく「つるすべ」という表現がぴったりの新鮮さ満点の湯でした。湯上りのしっとり感とその持続はこれまででも最高レベルです。宿のHPで見た「銀河の湯」という露天風呂は期待通りでした。石造りの湯船はとても良い具合で趣のある空間となっています。そこに素晴らしい湯がかけ流されているのですから温泉好きには堪りません。食事も美味しく、朝風呂に行く時に宿全体に漂う朝餉の香りに何とも言えぬ懐かしさを感じました。また、館内にはかって投宿したという棟方志功画伯をはじめとする文人墨客の作品や書などの興味深い展示もあり楽しめます。東京や大阪の大都市近郊にあれば、きっともっと賑わっているような、片田舎の素朴な風情のなかにどこかしら洗練された雰囲気の漂う湯宿でした。都会の喧騒を忘れ心から癒されるところです。
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