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嫁に叩き起きこされた。宿に到着である。前泊「湯の川」とこの「奥津」嫁の意向でありどちらも「美人の湯」である温泉地だ。私はこの宿、嫁は2件隣の宿と意見が分かれたが、今回は私の主張が通った。
昨年に続き4度目の宿泊であるから宿内の勝手は存じている。館内、所々老朽化も見えるが掃除がよく行き届いている点はいつもながら感心する。重要なことだ。
通された客室は1階8畳程に広縁付き、ごく一般的である。眼前には、吉井川や対岸の山肌を見渡せ落ち着ける。館内共々何とも静かな環境である。まずはビールを飲み干し寛いでから温泉へ。
まずは、内湯から。開放的で明るい。もちろん源泉掛け流し。並々と綺麗な湯が浴槽から静かに溢れている。湯加減も私には合う。案外深めだが、どっぷりと浸かり温泉情緒を味わう。もう一つの内湯は朝入るのだが、少々圧迫感に薄暗い雰囲気に狭い浴槽であるが、木を前面に凝った造りでなかなか良い。肌もスベスベ、良い湯である。次に露天だが一つしかなく交代制である。夕方4時から利用出来7時半迄男性利用である。小ぶりな造りで湯温もぬるめ、少々長湯になるが快適である。ここでは内湯の方が良い。他家族風呂も1箇所ある。
食事は客室で朝夕戴く。やはりごく一般的な内容は見た目に量的、味付けも少々乏しい気がした。ただウリである「鯉こく」という鯉の頭を使った赤だし味噌汁は、濃い甘味であり美味しい。社長さん含めスタッフの方もよく戴いてると仲居さんがおっしゃっていた。
施設も含め全体の内容として平均的な宿である。しかしそれ以上に静かな環境にのんびり落ち着けアットホーム的な雰囲気もあり居心地は良い。宿泊料金もリーズナブルな部類にはいり、何と言っても良い温泉がある。私的に温泉旅館の場合「食」に一番比重を置くのだが、何故かそれを許せる数少ない奥津の良宿である。1人が参考にしています