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奥津温泉のなかでは名の通った温泉宿で、特に鍵湯と呼ばれる足元湧出の温泉には一度は入浴してみたいところ。アルカリ性単純泉は無色透明無味無臭、若干のツルヌル度はあるが、ただただ清明な湯がこんこんと湧き出ている。浴槽の底はコンクリート及び自然石を用いたもので、岩の割れ目から湯が湧き出ている。源泉かけ流しのみならず、足元湧出の温泉は貴重である。
立ち寄り湯での利用であったが、鍵湯は浴室は昼間でもほの暗く、さすがに雰囲気作りは上手、そのうえ足元湧出の湯であり、奥津温泉の象徴的温泉には違いない。夏場であったためか、やや熱めに感じた。冬場の利用の方が、快適度は高いのかもしれない。
隣は東和楼という老舗旅館、こちらも入浴したことがあり、泉質は甲乙つけ難い。若干奥津荘の方が敷居が高く感じられるのは、宿の雰囲気の相違で、東和楼はある意味庶民的。どちらも立ち寄り湯のみの利用であるが、好感を抱いたのは東和楼の方。入浴料が東和楼500円に対し、奥津荘が1000円なのには少々納得できかねる次第。どちらも素晴らしいゆえ、余計にそう思う。10人が参考にしています