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霧積館から金湯館までは、ハイキングコースと林道コースがあるが、
足腰と心臓に自信がないので車で行ける林道を選択、しかしこれは返って心臓に悪いコースだった。
ガードレールの無い狭いくねくね道、車一台通るのがやっとなのに片側は崖で対向車が来たら・・。
昨年の台風時に土砂崩れによる道路閉鎖で孤立してしまった霧積館と金湯館。
今でもその形跡が所々に残る途中の道路、どうぞ地震が起こりませんようにと祈らずにいられない。
金湯館の入り口の先にある駐車スペースを利用、150mの坂道を歩いて下ると目の前を蛇が横切る。
石がゴロゴロする悪路を辿ると緑の中に現れる金湯館の赤い屋根、入り口で登山客の方々とすれ違う。
玄関にぶら下がる秘湯の会の提灯、久しぶりにこの提灯の似合う宿にやってきた気がする。
かなりくたびれた様相で、お世辞にも風情があるとか、風格があるとか言えないが、この山奥にあってはこれがいい。
平日午前中なので当然のごとく貸切状態、浴室のドアを開けると芳しい硫黄の香り。
贅沢に掛け流されている湯で、床がとても滑るから注意が必要だ。
身を沈めてよく見れば、透明な湯にとても細かい気泡がたくさん舞っている。
しばらくじっとしていると、体中が細かい泡に包まれ腕や腿の裏側がぞわぞわとしてこそばゆい。
なんとも勢いの良いお湯、珍しい泡泡、ぬる湯を良い事に長湯しすぎて湯あたりした。
素晴らしいお湯に感激、ぜひ再訪したいが簡単には行けそうにない、秘湯とはここの為にある言葉。17人が参考にしています