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山小屋風の鄙びた外観、10月の平日『温泉博士』で入浴させていただきました。
小さな女性用脱衣所の窓を開けるとすぐ横の混浴露天の様子が確認できます。
幸いにも連れが一人で激熱湯と格闘中だったので、大判のバスタオルを巻いて
脱衣所からササッ!!と廊下を抜け、露天へ飛び出しました。
露天は50度以上あろうかという熱湯で、足の先さえも浸けられない。
しばらくうめたあとホースを抱えて何とか入湯。硫黄の香り濃き素晴らしい湯です。
白味を帯びた半透明の湯かと思いきや、湯舟の底から沈殿していた細かな湯花が舞い上がり、
乳白色の濃い濁り湯に変身を遂げました。これなら女性でも安心。
出てから気づいたのですが、露天への出入り口には
『女性入浴中』などの数種類の真新しい木札が置かれていました。
それらを置く事で短時間であれば人目を気にせず湯浴みを楽しむ 事ができるのかもしれません。
露天の岩風呂は周囲を背の高い草で覆われ景観はさほど良くはありませんが、
湯の熱さと濁りの濃さでは豊国館に匹敵するでしょう。
内湯は『サルノコシカケ風呂』。霊泉延命の湯(ガン封込の湯)との名の通り、
この湯を目当てに湯治の方や、通って来られる常連さんが多いらしい。
総木造りの小さな湯室は一人でじっくり入浴するに相応しい風情ですが
既に上がられた先客が、かなり加水をされたのか万座の湯とは思えないほどぬるく残念。
それでも、時の経過を刻み付けた湯殿の黒ずんだ床や、硫黄成分で薄黄色に
コーティングされたサルノコシカケなどを眺めているうちには、徐々に湯温が上がってきました。
飲泉してみるとこれは美味♪まさに甘くないホットレモネード、とても飲みやすいお湯です。
帰りには入り口の囲炉裏端でさるのこしかけ茶をいただき、
湯治中の常連さんたちから色々とその効能を伝授していただきました。
アットホームな雰囲気と万座でも一二を争うと思われる湯の濃さに感激、
間違いなくリピートしたい湯宿となりました。0人が参考にしています