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国道292号線に面し、隣には消防署もあり、とても見つけやすいく、好アクセスの立地。建物の前に赤いポストもあるので、それを目印にしてもいいでしょう。
入り口から中へ入ると「ピンポーン」とチャイムがなります。防犯対策の一環のようです。脱衣所はとても広く清潔で、ソファーや扇風機など備品も完備。ただ着替えるだけでなく、寛げる空間になっています。女性側にはベビーベッドまで置かれていたそうです(連れの談)。
浴室に入ると、これまた広い。天井も高く、圧迫感は全く感じさせません。床はコンクリですが腰壁より上は総木造りで純和風。脱衣所も含め、小さめの銭湯といった印象。湯船もコンクリ打ちですが、縁は太い天然木を使用し、10人くらいは入れるサイズ。湯口からはドバドバと源泉が注がれ、もちろん掛け流し。湯温は源泉が体感44~45度、湯船で体感42度の適温。湯畑源泉とのことで、万代鉱泉と比較しビリピリとした刺激もなく安心して長湯ができました。
深夜1時半頃の入浴だったため、広い湯船を貸しきり状態で独占し、なんともゴージャスな気分に慕っていると、地元の古老がご登場。入ってきて挨拶を交わすなり、「あんた早起きだね~」と驚かれてしまった。まだ寝ていませんとこたえると、「そーだろー、俺より早起きはそうそういない」と嬉しそう。東京から来たことや、これから幾つか共同湯巡りをして車中泊をするなどの事情を説明すると「草津はいい所だし湯も最高だから、たくさん入っていくといいよ。俺も8 0年近くここに住んでるが、まだ入ってない共同湯が幾つかあるな~。」と親切このうえない。なんでもこのご隠居様は、夜中の1時に起床し、まず一番風呂、その後、午前11時、午後7時と、1日3回この巽の湯で入浴するとのこと。「年をとるとこれしか楽しみがない」と満面の笑み。なんともうらやましい限り。
草津の生き字引のような古老からいろいろと草津の話を聞けたが、湯畑の湯量についての話がとても興味深かった。古老によると10数年前と比べ、明らかに湯畑の湯量が減っているとのこと。温泉付きマンションの乱立や温暖化など、原因は定かではないようですが、温泉も限りある資源であることを実感させられる話でした。このようにいろいろと地元の話を聞けるのも共同湯の醍醐味というもの。
連れもすっかり気に入ってしまった巽の湯共同浴場。草津の湯めぐりの際には立ち寄ることの多いレギュラーメンバーとなっています。4人が参考にしています