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近鉄南大阪線河内天美駅から程近い場所にある、下町の銭湯。狭いい路地を歩くと突然目立った建物が出現する。駐車場もあるが、2、3台した駐める場所がなく、車の場合は近隣の有料駐車場を利用するのが無難。
建物の造作は近代的なもので、カウンターと飲食設備のある広いロビー付き、最近よく見る「湯遊び広場」風の造りである。
浴室は「茶摘の湯」「川澄の湯」の2種類が日替わりとなり、私が入ったのは「茶摘の湯」。双方造作が異なるだけで、内容には大差ない。
浴室は普通の銭湯にしては広い。男女仕切り壁に沿って半円形の主浴槽があり、深浅浴槽に加え、アクアプログラム、うきうき風呂、ドリームバスといった寝風呂を利用したジェットバスの類に加え、肩たたき風呂もある。それら全てに天然温泉が注がれており、結構遊べる設備満載だ。身体が浮き上がるうきうき風呂など結構面白い。
主浴槽の四分の一程度を利用した白湯のスピンジェットもあり、機能バスが好きな人はそれなりに楽しめる。
二階にはサウナと水風呂。銭湯にしてはかなり凝った造りだ。
ただ、売りの天然温泉については、若干黄色がかった湯であるものの、ほとんど無味で、天然温泉独特の金気臭や硫化水素臭がほとんど感じられないのみならず、塩素臭がするのには興ざめ、これではスーパー銭湯と同じ循環式塩素風呂だ。
毎分684リットルもの湧出量を誇るならば、源泉かけ流しを採用するか、もしくは小さなかけ流し浴槽を別に造るか、せっかくの温泉をもっと泉質を堪能できるように利用できないのだろうかと思う。個人的にはジェットやジャグジーなどの機能バスには全然興味がないためもあり、たとえ質素でも源泉が豊富に利用してある施設に好感を抱く。脱衣場の飲泉設備から流れている湯が、塩味・金気臭・硫化水素臭が豊富な優れたもので、浴槽に張られている湯との格差が著しいから余計に残念だ。
尤も、大量の利用者がいる町の銭湯に、温泉地の共同湯のような湯の使い方を求めても、無理な話なのかも知れないが・・・
それでも、私は「トキワ温泉」や「華厳温泉」などの温泉利用方法がやはり好きだし、本来の正しい温泉利用方法だと思う。0人が参考にしています