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寝屋川市の府道13号線を京都方面に走り、外環状線との接点である石津元町の交差点手前、道沿いに位置するスーパー銭湯。今年3月にオープンした新しい施設である。券売機方式ではなく、カウンターで料金を支払ってリストバンドを受け取り、帰りに清算するシステム。最近よく見られる方式である。都会にあるスーパー銭湯に大概そろっている食事処や岩盤浴等の設備も当然のことながら備えている。価格も平均的。私が利用したのは土曜日だったので平日より100円高く800円。
設備も、内湯に天然温泉を利用したあつ湯・ぬく湯・ぬる湯の3パターンの湯温の浴槽が配備され、きめ細かな設備構成だと言える。ただし、残念ながら見事なまでの塩素臭に苛まれての入浴にはなるのだけれど・・・・
内湯では他に乾式サウナと大型の水風呂が備えられている。水風呂が大きいのは悪くない。
ここでの売りはやはり露天エリアだろう。真ん中に三段階式の岩風呂が造られており、上から湯が流れ下るシステム。一番上の浴槽はかけ流し源泉槽と命名され、確かに源泉が注入されている。そのまま下の浴槽にかけ流されていけば文句ないのだが、残念ながらかけ流しは最上の浴槽だけで、下の浴槽からは塩素臭が漂うことになる。最上浴槽が秀逸と言うより、泉質を重視すればここしかないと言うのが結論。注がれている源泉は僅かな金気臭を感知する良いものであり、この浴槽のみ薄緑色の新鮮な湯が張られている。湯温は40度程度と目されるが、この季節に加温は必要ないのではなかろうかと思う。
この浴槽以外はすべて強めの塩素消毒が施された湯である。壺湯然り、寝転び湯然り。隣接するジャグジー・ジェットバスの類の臭気はほとんどプール状態、情緒のかけれもない無粋な設備である。寝転び湯でくつろごうとしても、街中の露天で観景が期待できるはずもなく、見えるのは空と隣接するファッションホテルの看板のみ、背中をつたう湯からは絶えず塩素臭という状況となる。
ナトリウム・カルシウム塩化物泉の化石海水が、かけ流しで利用できるので悪くはない。近隣の同一チェーン店よりこちらが内容は上だとは思う。244リットル/分の湧出量で、これだけの浴槽をまかなおうとすると、このような利用方法しか仕方ないのかもしれない。ただ、最近現れたスーパー銭湯のなかでは、泉質重視の良心的な施設である羽曳野市の「華の湯」のような温泉利用方法が理想的であり、そこに較べれば点数は低いと言わねばならない。0人が参考にしています