これが全部かけ流し!?全長23メートルの巨大混浴露天風呂がすごい!
[山形県] 湯の瀬温泉
今回の温泉探訪記ガイドはこの人
東京生まれ。温泉ソムリエ(マスター)。
交通事故の後遺症のリハビリで湯治を体験し、温泉に目覚める(知床にて、車でヒグマに衝突し頚椎骨折)。現在、総入湯数は1,500以上。
少し前になりますが、今年のお盆休みは東北の温泉をめぐりました。めぐってもめぐってもめぐりきれない名湯揃いの東北ですが、今回は山形県を中心に湯めぐり。今回ご紹介する「湯の瀬温泉 湯の瀬旅館」は、温泉処・山形県でも個性的かつ魅力的な温泉でした。
鶴岡市の山あいに佇む一軒宿の「秘湯」
新潟から日本海沿いを走り、山形県へ。左手に日本海、右手に山の景色が美しい国道から、看板を頼りに一気に山道へ方向転換。そんな風光明媚な鶴岡市の深い山の中に「湯の瀬温泉 湯の瀬旅館」は堂々と佇んでいます。
玄関では山形弁の人懐っこい女将さんが迎えてくれ、田舎の親戚の家に帰ってきたかのようなアットホームな雰囲気です。
全長23メートル「超巨大混浴露天風呂」
そんな「秘湯感」漂う、湯の瀬旅館。名物は全長23メートルの超巨大露天風呂。小学校のプールの授業を彷彿とさせる圧巻の光景です。子供のころ、よく温泉で泳ぎ、怒られた記憶がありますが、ここではいくらでも、その願望を満たすことができそうです。
また、混浴ではありますが、女性は専用の「湯浴み着」を借りることができるため、混浴難易度は比較的低め。湯浴み着を着れば、水着に近い状態で、安心して混浴を楽しむことができます。
そして、この露天風呂、広いだけでなく、湯使いも贅沢。毎分800リットルという豊富な湯量に支えられ、なんと加水や加温・循環の一切ない「完全源泉かけ流し」で湯船を満たしています。全長23メートルの完全かけ流し。広すぎる湯船で贅沢な湯浴みを楽しむことができます。
pH9.3の美肌の湯
気になる泉質は「アルカリ性単純温泉」。pH9.3という数値は、「石けん」に近い強アルカリ性です。アルカリ性特有につるつるすべすべする肌触りのお湯は、典型的な「美肌の湯」。ほのかに甘い、アロマのような硫黄の香りは、お湯が新鮮な証拠です。無色透明のクセのないお湯は、老若男女問わず人気の高い、万人受する湯質。肌馴染みのいい浴感は、湯あたりしにくいため、ゆっくりのんびりと長湯するのがおすすめです。
絶品の日本海の味
湯上り後の食事は、温泉旅行ならでは、の贅沢な時間です。お刺身に始まり、煮付け、焼き魚、フライ等々、魚介尽くしのボリューム満点なメニューに舌鼓。
旅館だけでなく、「鮮魚商」を営むという「湯の瀬旅館」は、地元鶴岡市の由良漁港から揚がった、新鮮な日本海の味を、毎日直接仕入れているとのこと。そのため、山あいにありながら、鮮度抜群の魚介類を堪能できます。