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国道101号線を南下し、JR五能線の陸奥岩崎駅を過ぎると間もなく現れる鄙びた温泉宿。日曜日の午前中、日帰り入浴してみました。
笹内川のほとりに建つ、中華そば屋のような外観。玄関が開いていて、暖簾が掛かっていますが、館内は静まり返っています。営業しているのかな?と、疑心暗鬼で挨拶してみましたが、受付は無人で誰も出て来ません。「入浴料300円を箱の中へお願いします」と書かれているので、居ない時は料金箱にお金を入れて入るようです。
玄関から真っ直ぐ奥へ進み、突き当たりを右折。意外と、奥行きがある建物。更に廊下を奥へ奥へと進むと、男女別の大浴場があります。ところが、男湯には「清掃中」の立札。もちろん、浴槽は湯が抜かれ空っぽ。あちゃ~、さっきお金入れちゃったよと、宿の人を呼ぼうと声を上げるも、だぁ~れも居ません。困ったなとウロウロしてみると、女湯の前に「只今 男性が入浴中」と書かれた札を発見。これを入口に置いて、女湯の方に入らせてもらいます。
8人サイズのタイル張り内湯には、うっすら茶褐色に濁ったナトリウムー炭酸水素塩・塩化物温泉(源泉名: 白神温泉 静観荘)がかけ流し。源泉36.5℃を、38℃位に加温。PH6.9で、肌がややツルツルする浴感です。浴槽の縁は、温泉の成分で茶色に変色。勢いよく出ている湯口の湯を口に含むと、鉄臭がして炭酸味の後、ちょっとしょっぱい。窓の外は、五能線の線路。タイミングが合えば、入浴しながら列車の通過を見られそうです。ただ浴室は、タイルのメジから苔が生えていたり、天井の塗装が剥がれ落ちていたりと、潔癖症の人にはちょっと厳しいかな。結局ずっと貸切状態で、最後まで誰にも会うことなく宿を後にしました。
主な成分: ナトリウムイオン1933mg、カリウムイオン82.5mg、総鉄イオン1.0mg、塩化物イオン1145mg、炭酸水素イオン3102mg、硫酸イオン420.7mg、成分総計7.519g11人が参考にしています