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函館市のツツジで有名な恵山。その登山口の中腹で、海抜200m程の高台に佇む、木造二階建ての温泉旅館。平日に、一泊二食付きで利用してみました。この日は、2階の8畳和室に宿泊。窓からは、津軽海峡を望む景色です。
浴衣に着替え、早速温泉へGO! 玄関から右手奥に進んだ突き当たりに、男女別の大浴場があります。床にプラ籠が置かれた脱衣場には、ドライヤーなし。浴室に入ると、右側に2人分の蛇口がある洗い場。温泉が酸性なので石鹸は使用できませんと、表示されています。奥の窓際に6人サイズの木造り内湯があり、紅茶色の酸性・含鉄(II)・アルミニウムー硫酸塩温泉(源泉名:恵山温泉)が、源泉かけ流しにされています。泉温41.5°Cを、加水・加温することなくそのままで(秋から冬の湯温低下の時のみ加温あり)。PH2.2の強酸泉で、少しキシキシするような浴感です。4km離れた恵山の地獄谷から引湯された源泉は、塩ビ管+木製樋の湯口から勢いよく注がれ、ザーザーとオーバーフロー。毎分120Lという豊富な湯量ながら、男女1つづつの内湯にしか供給しない、贅沢な湯使い。淡茶色の湯の花も、沢山舞っています。口に含むと微かに金気臭がして、酸っぱ渋い。色といい、味といい、北海道では珍しい源泉が、すっかり気に入ってしまいました。
夕食は、部屋で頂きます。お品書きはありませんが、女将さんが一品づつ紹介。近隣の港で水揚げされた、海の幸が並びます。お造りは、鰤・サーモン・鯛・〆鯖ですが、鰤の刺身が大きい。鰤大根とババ鰈の煮付け、真つぶ貝煮、真鰈のフライが出て、地酒がすすみます。はぜの実のおろし和えが珍しい。北海道らしいイカ飯も出て、魚三昧の料理に満足できました。
就寝前と翌朝も、源泉かけ流しのフレッシュな湯を満喫。平日だったからか、他の宿泊客と一緒になることもなく、貸切状態でまったりできました。
朝食は、1階の食事処で体に優しい和定食を頂きます。山盛りの新鮮なイカ刺しが美味い! 御飯が何杯もいけます。施設は古いものの、極上の温泉と新鮮な海の幸をリーズナブルに楽しめる、泉質重視の温泉ファンが喜ぶ宿だと思います。
主な成分: 水素イオン6.3mg、ナトリウムイオン70.8mg、アンモニウムイオン3.5mg、マグネシウムイオン31.0mg、カルシウムイオン276.7mg、アルミニウムイオン325.7mg、マンガンイオン1.6mg、第一鉄イオン125.4mg、第二鉄イオン48.5mg、亜鉛イオン0.2mg、フッ素イオン0.5mg、塩化物イオン187.5mg、硫酸水素イオン617.8mg、硫酸イオン2908mg、リン酸イオン1.7mg、メタケイ酸263.4mg、メタホウ酸22.2mg、メタ亜ヒ酸3.5mg、硫酸9.9mg、遊離二酸化炭素153.7mg、成分総計5.077g28人が参考にしています