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山梨最後の夜を、ここで過ごした。
いきなり、九月半ば転勤命令が来た。
会社規程通りの二週間前の通告である。
規程に拠れば、単身専用寮に入らなければならない。
慌てた。
持ち家と家族が居れば、単身も可能かもしれないが、
生憎「毒」である。
丁度適齢期には、3低男の代表のオレはバブル女にとっては
out of 眼中であった。
長年の毒生活で家財はアパートに犇いていた。車もある。
都内て駐車場借りただけで最低3万以上はかかる。もちろん人間様は別である。
ワンルームマンション駐車場無し、には、とても棲めない。
自ら、検索し往復300㌔繰り返し、アパートを借りた。
焦り、選定しようとしたが隠棲したら読みなおそう、
と買い溜めした書籍数十箱、大半泣く泣く捨てた。
おまけに、会社の指定を外れた。とのことで引っ越し費用は自費で払うハメに。
中指立てて聖4文字で、喚いた。
えすえっちあいてー。えふゆーしーけー。うましか。
山梨のアパートの契約と電気水道は止めてしまった。
九月末、今夜、どうすべえか。
石和温泉で芸者挙げてヴァッといこーぜ。と思ったが金が足りない。
予約なし、で転びこんだが運よく泊まれた。
夕方、夕飯後、夜半、朝方、4回入った。
泊まり客には24時間開いているのである。
8時半に殿方とご婦人の風呂が入れ替わる。
たっぷり。浸かった。
よくあるアルカリ湯だが、此処は懸け流しだ。新鮮。気持ちいい。
石和温泉の大半は、循環湯である。
宴会等で他のホテル等は数回利用したことがある。
その時は、石和温泉はコンナモノとしか認識がなかった。
此処は違う。立派な温泉主体の旅館である。
食事も満足した。
恨みや愚痴は溶解した。
山梨の最後の夜は大変気持ち良く過ごせたのである。12人が参考にしています