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投稿日:2016年12月5日
土肥の庭園湯宿へロケ地巡礼 (坂聖・玉樟園(旧 玉樟園新井))
きくりんさん [入浴日: 2016年8月29日 / 1泊]
44.0点
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44.0点
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55.0点
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44.0点
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55.0点
西伊豆の土肥温泉に佇む、昭和34年に開業した純和風旅館。本館や別館、木造の離れ2棟と鉄筋6階建ての「詩季亭」が渡り廊下で結ばれ、錦鯉の泳ぐ池や四季折々の花が咲く庭園が、情緒を醸し出しています。また、ロビーには様々な屋号(異なる旅館名)の看板と写真が数々展示。ドラマや映画、CMの撮影後に記念として頂いたものだとか。「人気ドラマの看板をもらえなかったので、もしかしたら続編があるからかしら」等、女将さんから裏話が聞けることも。平日に、一泊二食付で利用してみました。
この日は、詩季亭の3階「若葉」の間に宿泊。10畳和室と窓側に4畳の掘り炬燵の間が付いて、窓から遠くに海を望むロケーション。夕日に照らされキラキラと輝く海に、しばし見惚れちゃいます。
早速浴衣に着替え、小路を隔てた別館1階の大浴場「遊楽」へ。2つ浴室があり、男湯は奥の「男の湯」。夜1時に、男女入替りです。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。湯気抜きのある天井の浴室に入ると、左側に8人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、馬油系です。壁際に、高所の湯口から滝のように注ぐ浅い湯溜まりがあり、その横に玉石を敷いた4人サイズの石造り内湯と、7人サイズの石造り木枠内湯が並びます。共に、無色透明のカルシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物温泉[源泉名:土肥温泉(混合泉)]がかけ流し。泉温54.3℃を加水せず、いずれも42℃位で供給(気温の低い時のみ、加温あり)。PH8.3で、やや肌がスベスベする浴感です。衛生管理の為、ろ過と消毒ありとのことですが、塩素臭はなし。口に含むと、微かに石膏臭がして、円やかな味でした。続いて、外の露天風呂へ。8人サイズと14人サイズの石造り浴槽があり、手前の小さい方は41℃位で、奥は42℃位。緑に囲まれ、まったり湯浴みできました。
夕食は部屋で、お品書き付の海の幸懐石料理に舌鼓。食前酒の梅酒に始まり、先付は若芽豆腐、酢物は小鯵南蛮漬と続きます。煮物椀に帆立真丈、刺身は手長海老と地魚の盛合せ。手長海老が、甘くて美味です。煮物は豚角煮蒸籠蒸で、焼物に鮑踊り焼が出て、利き酒セットがすすみます。合肴に伊勢海老温泉蒸し、温物は南京蒸しと続き、揚物に茶巾焼売。御飯は桜海老の釜飯、止椀に渡蟹の味噌汁が出て、お腹一杯。デザートの餡蜜まで、美味しかったです。
就寝前に、部屋風呂へ。2面ガラス張りで、裏山を眺める景色。全室に温泉が引かれ、消毒はありですが、かけ流し。ゆっくり浸かって、のんびりと寛げました。
翌朝は、詩季亭2階の貸切風呂「山水」へ。チェックイン時に予約が必要で、45分間無料です。入口の受話器で電子鍵を開けてもらい、浴室に入れるシステム。脱衣場には、ドライヤーもあり。浴室の左側に、2人分のシャワー付カランがある洗い場。半露天になっていて、4人サイズの石造り円形浴槽です。石臼の湯口から注がれ、湯温は42℃位。こちらも、消毒のみありでかけ流し。時折、デッキチェアに腰掛けて、火照った体をクールダウン。森と小さな池を望む景色を眺めつつ(画像の通り)、朝から贅沢に湯浴みできました。ちなみに、「山水」は詩季亭の宿泊者のみが使え、他の宿泊者は別の貸切風呂「玉竜」を利用となります。
朝食も、部屋で頂きます。鯵の干物主菜の和定食。鮪の山かけやシラスの釜揚も並びますが、手作り豆腐が美味しかったです。
食後は、男女入替えになった大浴場「遊楽」のもう1つの浴室、手前の「美人の湯」へ。籐籠が並ぶ脱衣場に、こちらもドライヤー完備。浴室には、8人分のシャワー付カランがある洗い場と、12人サイズの石造り内湯があり、湯温は41℃位です。外に出ると、8人サイズの岩風呂。こちらも湯温は41℃位。いずれも、衛生管理の為のろ過と消毒ありですがかけ流し。囲まれていて景色は望めませんが、なまこ壁や坪庭、硯石に旅情を感じつつ、チェックアウトまで、まったりできました。
湯量豊富な温泉と新鮮な海の幸、落ち着いた和の情緒を満喫できる佳宿かと思います。
主な成分: ナトリウムイオン174.4mg、マグネシウムイオン1.0mg、カルシウムイオン300.7mg、塩化物イオン214.1mg、臭化物イオン0.1mg、硫酸イオン817.9mg、炭酸水素イオン23.7mg、炭酸イオン1.2mg、メタケイ酸46.9mg、メタホウ酸1.3mg、成分総計1.587g16人が参考にしています
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