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西伊豆最古にして最大の温泉地である土肥温泉に佇む、明治6年(1873年)に開業した老舗旅館。大正から昭和初期にかけて、歌人「若山牧水」が逗留したことから、屋号にその名を譲り受けています。平日の午後、およそ7年ぶりに日帰り入浴して来ました。
入浴料は通常1500円ですが、この日は情報紙「はなつーしん」の特典で、500円割引の1000円で入浴。立ち寄りにもかかわらず、後で移動をしておくからと、車を玄関正面に停めて下さいと案内されます。
恐縮しつつ、平成23年にリニューアルされた館内へ。ロビーの右手奥に、大浴場「若殿の湯」があります。棚が並び、鍵付きロッカーもある広い脱衣場には、ドライヤーも完備。脱衣場を挟んで、左右に内湯と露天風呂がある造りです。
先ずは、左側の内湯「泰山風呂」へ。湯気抜きがある高い天井で、10人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは馬油系です。
20人サイズの内タイル張り岩風呂には、無色透明のカルシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物温泉[源泉名: 土肥温泉(混合泉)]が、かけ流しにされています(一部のみ、衛生温度管理のため循環)。泉温54.3℃を、41℃位で供給(時期により、一部加温・加水あり)。PH8.3で、やや肌がスベスベする浴感です。白いビーナス像が立ち、右奥には洞窟のようなスペースもあります。湯口の湯を口に含むと、石膏臭がして円やかな味がします。
一度脱衣場に戻って、反対側の「野天風呂」へ。3つに分かれた、岩風呂があります。左手前は6人サイズの「あつめの湯」で、湯温は42℃強位。真ん中は、15人サイズの「ほどよい湯」で、こちらは41℃位。ここに植えられた、樹齢100年を超えるというゴムの木が凄い!! 根が湯面にまで、滝のように垂れ下がり、他ではなかなか見られない光景です。さらに奥には、30人サイズの「ぬるめの湯」。観音様の湯口から注がれ、湯温は39℃位。西伊豆最大級といわれる、大きな露天風呂です。まだ宿泊客が訪れる前で、しばらく貸切状態でまったりできました。
主な成分: ナトリウムイオン174.4mg、カルシウムイオン300.7mg、塩化物イオン214.1mg、硫酸イオン817.9mg、炭酸水素イオン23.7mg、メタケイ酸46.9mg、成分総計1.587g14人が参考にしています