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水上温泉にある、建物は昭和を感じさせるやや鄙びた旅館です。日帰り入浴は露天風呂「天狗の湯」のみ可能で、受付で入浴料金800円を支払うと離れの露天風呂を案内されました。露天の小屋は鉄製の急な階段を下った場所にあり、脱衣場こそ男女別になっていますが、浴槽自体は完全な混浴です。奥側の男性脱衣場の扉を開けると、簡単な木製の棚があるのみで、すぐ目の前に広い露天浴槽がありました。手前側から源泉が掛け流されており、その部分に数人が入れる程度の広さで石囲いがあります。約39℃の源泉を加温することなく注いでいるため、その手前側の浴槽でさえ37℃程度とかなり温めでした。奥の広い浴槽に至っては35℃程度と冬場はややきつい湯温です。お湯は無色透明で、源泉近くではほのかな卵臭が感じられました。しばらく入っていると、体中にびっしりと細かい泡が付いてきて、段々と体が温まってきました。泉質の表示はありませんでしたが、ガイドブックによるとカルシウム・ナトリウム硫酸塩泉とのことです。三連休の初日に伺いましたが、立寄った時間が午前中ということもあり、終始貸切状態でこの上質な温泉を堪能しました。温湯好きの私にとって、目の前の木々を眺めながらの長湯は至福の一時となり、何度でも訪れたい温泉です。
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