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よくある普通のスーパー銭湯で、比較的コンパクトにまとまっている施設。入浴料も平日620円と若干ながらリーズナブル。極楽湯チェーンは店舗毎に価格が異なるのが特徴で、同一チェーン内では高くもなく安くもなくといったところ。390円でも入場できるが、タワーサウナや露天エリアは利用できない。
内湯には主浴槽ともいうべき天然温泉浴槽と水風呂が並び、平行して機能バスの類が並ぶ。特に目新しい設備はない。気になったのは、カランのプッシュ式シャワーの放水時間で、僅か2秒くらいしか湯が出ない。シャンプー後に頭をすすぐ際などやたら面倒でいけない。
ここは露天エリアが目玉だろう。私が好感を抱いたのは蒸気風呂と寝湯、天然温泉のレベルが極めて低く、全身浴する気にもならないので、蒸気風呂や寝湯で時間を過ごした。寝湯の湯量は比較的多量で、これなら冬季でも寒くはなさそうだ。
露天エリアの浴槽は二つあるけれど、どちらも似たようなもの。檜風呂と銘打たれた浴槽は、残念ながら淵だけが檜で、他の部分は石、事実上石湯に過ぎない。石であろうと檜であろうとどちらでもかまわないが、注がれている天然温泉が噴飯物であるのが哀しい。
塩化物泉ゆえ塩味は残存している一方、浴感、香り、色彩において全くといってよいほど無個性。完璧に循環ろ過され、塩素系薬剤が大量に投入されており、立ち昇る塩素臭に辟易させられる。
かなり大きな浴槽に天然温泉を注入し、寝湯にまで天然温泉を流す利用方法では、僅か169リットル/分の湧出量ではとてもまかないきれまい。加水はなされていないという表記があり、少ない天然温泉を循環しまくって利用しているのが実態。ここまで天然温泉の個性を消してしまった湯など意味はなく、真水を沸かして入浴剤でも入れた浴槽の方がまだましではないか。そのうえで、小さな源泉をかけ流した浴槽を造ればよい。時間が経過するにつれ、褐色に濁る個性溢れた塩化物泉を堪能できるのに、勿体無いことだ。
館内入口にあるオブジュに注がれている湯が既に循環湯で塩素臭がしているのをみるにつけ、いささか哀しくなった。普通そこだけは源泉を流すだろうに。0人が参考にしています