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寝屋川市に今だこのような長閑な場所があったのかと改めて認識した。近隣に竹林などありなかなか風情あって良い。夜間の訪問ゆえ余計にそう感じたのかもしれない。開店して間もない後発の施設であるため、さすがにスーパー銭湯の中では綺麗なもので、内容も秀逸である。
ここは露天風呂が白眉だ。内湯は白湯やジャグジー・ジェット等の機能バスと乾式サウナがあるのみで、天然温泉は露天エリアに集中する。また、水春チェーンの名物ともおぼしき漢方薬サウナも露天エリアにある。
長者の湯と命名された天然温泉はナトリウムー塩化物泉で、湧出温度が37度と低いが、加温されて利用されている。褐色濁り、薄塩味、微金気臭の存在感ある湯がかけ流しで注がれている。かけ流し浴槽だけは塩素消毒が施されておらず、湯温もぬるめに設定されているために、いささか長湯が可能、この施設の中ではこの小さな浴槽が最大のお勧め。
ところが、案外このかけ流し浴槽が利用されておらず、客はどこに入っているかというと、同じく天然温泉浴槽ではあるが循環濾過され、塩素消毒が施された大型浴槽と、人工炭酸泉に集中している。これはなぜかというと、ここにはテレビが設置されており、入浴しながらテレビが見れる仕掛けになっているためだ。私は温泉に入りながらテレビを見る趣味はないため、かけ流し浴槽を自然と独占と相成った。
小さくてもきちんと源泉かけ流し浴槽が造られていることは、後発の強みであろう。限りある天然温泉資源をうまい具合に利用しており好感を抱いた次第。私はかけ流し浴槽以外のすべての浴槽に塩素臭を感知したので、かけ流し浴槽でまったりと時を過ごしたが、テレビでも見ながらくつろぎたいと思う人がむしろ主流なのかもしれず、このような利用者には塩素消毒の有無など無意味なのだろう。テレビで利用者を大型浴槽に集めておいて循環濾過して塩素消毒を施し、泉質にうるさい温泉好き用に小さなかけ流し浴槽を用意する、これはこの施設の高等戦術ではと考えるのは、うがった見方かしらん。
後発ゆえ、すべてにソツがない。私は好感を抱いた。1人が参考にしています