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泰澄大師が傷を癒す白鳩を見て発見したと伝わる、中宮温泉に建つ鉄筋4階建ての宿。平日の午前中、日帰り入浴してみました。以前は川沿いに4軒の宿があったようですが、近年の廃業により、にしやま旅館と木戸旅館だけ(少し離れたところに公共の宿「くろゆり荘」もある)になってしまっています。今回訪問した建物も、もとは廃業した宿を木戸旅館が買い取ったものだとか。
入浴料550円は、玄関を入って左側のフロントで。エレベーターで3階へ上がり、降りたら右へ歩いた突き当たりに、男湯があります(ちなみに、女湯は2階)。棚とコインレス鍵付ロッカーが並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左右に9人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは花王製です。床の一部は、温泉成分の析出物で棚田状に隆起。窓際に、12人サイズのタイル張り木枠内湯があり、うっすら緑褐色に濁ったナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉(源泉名:中宮温泉)が、源泉かけ流しにされています。源泉60.2℃を、42℃弱位で供給。PH6.7ながら、肌がスベスベする浴感です。湯口も、析出物でこんもり。古くから胃腸病に効く湯として知られるだけに、口に含むと金気臭がして旨じょっぱい。浴槽の右側3分の1が浅くて、寝湯にもなります。露天風呂はありませんが、窓の外には小さな二段になった滝の景色。先客が上がられた後、貸切状態でまったりできました。
主な成分: ナトリウムイオン848.7mg、アンモニウムイオン3.4mg、マグネシウムイオン6.1mg、カルシウムイオン84.5mg、ストロンチウムイオン1.7mg、マンガンイオン0.3mg、鉄(Ⅱ)イオン1.6mg、フッ化物イオン5.4mg、塩化物イオン1075mg、臭化物イオン3.8mg、硫酸イオン87.3mg、炭酸水素イオン766.6mg、メタケイ酸205.6mg、メタホウ酸50.1mg、遊離炭酸279.2mg、成分総計3.527g
※なお、脱衣場に掲示されていた分析書は平成17年のものだった為、にしやま旅館に掲示されていた平成27年のデータを載せています。33人が参考にしています