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南砺市(旧城端町)のR304から少し入ったところにある林道温泉の鄙びた一軒宿です。
「危険近づくな かみつきます」と書かれた犬と猫数匹がお出迎えしてくれました。
「鄙びてますがうちでよかったらどうぞ」とおばあちゃんが対応、
外観もそうだが宿内部も時間が止まったような雰囲気、浴場入口にある呉西地区の古い温泉群の看板は必見です。
浴場はこじんまりした湯舟が一つだけ、あらかじめ貯湯してあるので期待してた気泡は見られず。
源泉の蛇口をひねると冷泉が、口にふくむと気の抜けた不味いサイダーの味がして、炭酸も少しばかり含まれてました。
高台にあるので窓からは砺波平野の散村が一望できます、曇りがちだったので福野や福光の街までしか見えなかったのですが、
冬場の澄んだ天気の時は高岡の街や富山新港の工場の煙突まで見えるとのことです。
今まで行った砺波平野の散村地帯が見える温泉の中では一番景色がよかったですね。
湯上り後おばあちゃんと温泉談義してきたのですが、15年ほど前に土砂災害で近くにダムを作って以来、
炭酸成分が昔より減ってしまったとのことです(新旧分析書でも炭酸分が3分の1ほど減ったのが確認できます)。
開業したての頃は砂糖を入れてサイダーがわりに飲んでいた客もいたとのことです。
コストもあるが湯上り感が重油と全く違うので毎朝薪を炊いて源泉を温めているとのことです
(湯舟に黒いものが少し浮いてて気になってたのですが薪とのことで納得)。
北陸三県では唯一営業している炭酸泉とのことで、保健所からも「これからも大切に護ってね」と言われたそうな。
「ご縁があればまたどうぞ」と宿を後にしたのですが、今度は澄んだ天気の日にまた行きたいですね。
自炊持込可(確か3500円ほど)なので金沢・五箇山方面を貧乏旅行される方にもおすすめです。1人が参考にしています