土肥漁港近くの激熱共同浴場!
[静岡県] 弁天の湯
今回の温泉探訪記ガイドはこの人
東京生まれ。温泉ソムリエ(マスター)。
交通事故の後遺症のリハビリで湯治を体験し、温泉に目覚める(知床にて、車でヒグマに衝突し頚椎骨折)。現在、総入湯数は1,500以上。
伊豆半島の西岸に位置する土肥温泉。土日ともなれば、多くの温泉好きで賑わう伊豆半島ですが、ここは例外。土日でも混みあうことなく、意外と穴場な温泉です。
そんな土肥温泉には、4ヶ所の共同浴場が点在しています。どれも個性的で素敵ですが、今回はその中のひとつ「弁天の湯」をご紹介します。
土肥漁港近くの共同浴場
「弁天の湯」があるのは、土肥温泉の外れ。土肥漁港を望む県道沿いに建つ、白い純和風のお城のような外観です。
2階建てになっており、1階部分はまるまる公民館で、2階部分が共同浴場のつくり。
2階へと続く外階段からは、土肥の穏やかな海を見渡せ、真冬ですが穏やかで、潮の良い香りを乗せたさわやかな風が通り抜けます。
共同浴場らしいシンプルな浴室
玄関にある券売機で500円の入浴券を購入し館内へ。中はかなり広々で、ゆったりくつろげるスペースも完備。受付の気さくなおじいちゃんと雑談後、浴室へ向かいます。
男女別の浴室は、それぞれ内湯と露天風呂を完備。内湯は黄色の壁と黒いタイルが特徴のインテリアに、7、8人が入れそうな湯船がひとつと、共同浴場らしいシンプルなつくりです。
無色透明なお湯は、伊豆の温泉らしいカルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉。ツルキシ感のするやさしい肌触りで、舐めるとほのかに感じる甘ダシ苦味は、ザ・硫酸塩泉の味です。嬉しいことに、かけ流しでの利用の湯船は、前のお客さんがうめたためか、ぬるめの適温。ゆったり長湯を堪能しました。
海を望む露天風呂
そんな適温の内湯を堪能後、露天風呂へ移動です。
2階に位置するため、土肥漁港を含めた海の景色が素晴らしいロケーション。さわやかな海風が、火照った身体を通り抜けます。浴槽は、共同浴場とは思えぬ本格的な岩風呂で、こちらも内湯同様のかけ流し。しかし、加水の一切ない湯船は、推定46度の激熱!お湯が噛み付き、恐怖すら覚えるほどです。一生懸命かき混ぜて、熱を逃がし、がんばって入っても10秒も持たない…ぼくの完敗でした。しかし、お湯は新鮮そのもの。良い温泉独特の甘い香りを感じました。
入浴後は近くで「海鮮丼」
入浴後はちょうどお昼。受付のおじいちゃんにおすすめのお店を教えてもらい、「弁天の湯」から車で5分の「しま長」へと向かいます。
この地方に来たらやっぱり新鮮な魚介類が食べたくなり、この日のおすすめの「ミックス丼」を注文。カンパチ、サワラ、サーモンの3種類が、贅沢な厚切りでゴロゴロ。あごが取れそうなぐらい美味しかったです!これで1500円。土肥温泉を満喫しました。