源泉ぬる湯で夢心地!
[静岡県] 梅ヶ島温泉ホテル梅薫楼(ばいくんろう)
今回の温泉探訪記ガイドはこの人
東京生まれ。温泉ソムリエ(マスター)。
交通事故の後遺症のリハビリで湯治を体験し、温泉に目覚める(知床にて、車でヒグマに衝突し頚椎骨折)。現在、総入湯数は1,500以上。
こんにちは。梅ヶ島温泉は、静岡市の中心地から車で約1時間ほどの山奥、通称「オクシズ」にある秘湯的な雰囲気の温泉です。静岡県の温泉といえば、熱海や伊豆が超メジャーなので、印象は少し薄いですが、今でも根強いファンの多いところです。
今回は、そんな梅ヶ島温泉の老舗「梅薫楼」に行ってきました。
梅ヶ島温泉最古の宿
宿があるのは、温泉街の最奥。年季の入った白いお城風の建物です。梅薫楼さんは、梅ヶ島温泉で最古の宿。今でこそ数軒の旅館がありますが、昭和30年代以前はほかに何もなく、梅薫楼さん1軒のみだったんだそうです。そのためか、梅ヶ島温泉のバス停留所は、梅薫楼さん建物の軒下にあります(笑)。
男女別大浴場
浴室は、男女別大浴場と、「穴風呂」「石風呂」の貸切が2つ。
大浴場は内湯のみですが、程よい広さでゆっくりくつろげます。石とタイル張りのつくりが、なんとなく懐かしい雰囲気で素敵です。湯船は2つ。10人は入れるL字型の加温浴槽と、奥に1人用の非加熱の樽風呂があります。(もうひとつの大浴場は、もう少しこじんまりとしていますが、湯船の種類は同じ)
泉質は、「単純硫黄泉「」で、pH9.6のアルカリ性。泉温は38.2度のため、大きな湯船は42度ほどに加温してのかけ流し循環併用での利用です(加水なし)。ほのかにつるつるすべすべ感のある無色透明なお湯です。
生源泉樽風呂
そして奥の1人用樽風呂は、加水加温循環一切なしのかけ流し!浴槽温度は36度ほどで、いくらでも入っていられそうです。お湯に包み込まれる感覚は、まさに夢心地!ほかに人がいなければ、何時間でも入っていたいと思える贅沢なお風呂でした。
生の源泉で新鮮なためか、加温浴槽よりもつるすべ感が強く、スーッと鼻を抜ける硫黄の香りもしっかり感じられました。口に含むと玉子味のほか、苦味・渋味・甘味があり、無色透明ですが、ミネラルたっぷりの濃厚さも感じました。
名物「穴風呂」
貸切風呂も空いていれば自由に入れます。僕は名物の「穴風呂」に…
2人入ればいっぱいの狭さがまた落ち着けます。まるで胎内回帰したかのような気分で、不思議な感覚を味わえます。各地の温泉をめぐってきましたが、このようなお風呂はあまり見かけなかったので、なんだかワクワクして楽しかったです!ちなみに、お湯は加温のかけ流し循環併用なので、意外とすぐにのぼせてしまいました(笑)。
もうひとつの貸切「石風呂」もありますので、そちらも是非是非ご体感ください。
家元、いつもコメントありがとうございます!
静岡は特にそうですよね。
埋もれている名湯は、有名温泉地に比べて混んでいないことが多いので、ゆっくり過ごせるから好きです!