足元プクプク温泉!
[島根県] 千原湯谷湯治場(旧 千原温泉)
今回の温泉探訪記ガイドはこの人
東京生まれ。温泉ソムリエ(マスター)。
交通事故の後遺症のリハビリで湯治を体験し、温泉に目覚める(知床にて、車でヒグマに衝突し頚椎骨折)。現在、総入湯数は1,500以上。
こんにちは。千原温泉は、プクプクと足元から湧出する温泉として知られていますが、以前は療養目的のお客さん専用の、本格的な湯治宿だったそうです。現在では日帰りの利用のみとなり、一般のお客さんも受け入れています。ここは温泉ソムリエの皆様の中でも有名ですよね!
山あいの一軒家
千原温泉は、島根県の山間部、美郷町というところにあり、車一台がやっと通れそうな細い道をノロノロ走ると、川沿いに建物が見えてきます。このちょっと険しい道が、秘湯感をそそりますね。
建物は、これぞ湯治場といった趣のある鄙びた木造建築です。山奥の大自然ともマッチしています。
入り口付近の看板
建物の入り口近くの看板です。これを読めば入る前に千原温泉の概要を知ることができます。浴場は湧出する泉源を取り囲んでいる…、温泉通の人でさえここでは驚きの声をあげてしまう…などなど、マニアがワクワクする内容です。
ここは持ち帰り用の源泉もあり、それを常連さんはポリタンクで持ち帰り、飲料水や化粧水といった様々な使い方をしているそうです。
湯治場的な雰囲気の浴場
浴場は男女別の内湯のみ。泉源を取り囲んでつくった湯船なので、足元からプクプクと新鮮なお湯が常に湧いています。くすぐったいぐらい大量の泡が湧き出し、心の底から大感動です!
泉質は、含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。泉温は35℃ほどでとてもぬるく、何時間でも入っていられそうです。実際、一緒に入っていた常連のおじさんは、毎回2時間ほど入っていくそうです。
お湯のアップ
黄土色のお湯は、さわやかな金気臭が鼻を抜けます。飲泉も可能で、飲んでみると程よい塩ダシ味と炭酸のキリっとしたのどごしが気持ちよく、ゴクゴク飲めます!
最初は少し冷たくも感じますが、30分から1時間ほど入ると、徐々にポカポカしてきて、体の芯から温まっているのを実感することができました。また、炭酸が強いためか、湯船に入った瞬間は、少しヒリヒリと感じたことが印象に残っています。
泉質も素晴らしく、鮮度も抜群と、奇跡的でとても貴重な名湯でした!
さすがに冬はぬるすぎるということで、あたたかいお湯の五右衛門風呂が上がり湯として登場するそうです。