温泉の大洪水!しかも舐めるとフルーティ!
[青森県] 古遠部温泉(ふるとうべおんせん)
今回の温泉探訪記ガイドはこの人
東京生まれ。温泉ソムリエ(マスター)。
交通事故の後遺症のリハビリで湯治を体験し、温泉に目覚める(知床にて、車でヒグマに衝突し頚椎骨折)。現在、総入湯数は1,500以上。
こんにちは。青森県と秋田県の県境にある矢立峠。ここには、山あいの秘湯の雰囲気を残した一軒宿が点在しています。そんな中、お湯が素晴らしいと評判で、温泉ファンに絶大な人気を誇るのがこの「古遠部温泉」です。
ということで、温泉ファンとしては一度は行きたい「古遠部温泉」に行ってきました。
山あいの一軒宿
国道282号線から看板に従い細い道へ入り、ダートコースの林道を数分進むと見えてきます。このほどほどな悪路は、冒険心をそそられとてもワクワクしますね!
山あいの一軒宿で、僕の携帯電話は圏外!建物も昭和レトロで、湯治場の良い雰囲気を残してます。
ちなみに開湯は40年程前で、鉱山の試掘で湧き出したそう。雰囲気の割りには意外と新しい温泉なんですね。笑
看板犬のチョコくん
玄関先で出迎えてくれる看板犬のチョコくん。向こうからシッポを振って、いかにも遊んでほしそうな感じで近づいてきてくれます。
顔はとても凛々しいですが、人懐っこい性格でとても可愛い!
帰りがけの時の寂しそうな表情は忘れられません…笑
内湯のみのシンプルな浴場
温泉は男女別の内湯のみで、浴槽はひとつとシンプル。木の雰囲気で、とても風情があり癒されます。
泉質は、ナトリウム・カルシウムー塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉。成分総計は約5.5g/kgと程よい濃さです。
少し緑がかった濁り湯で、しっかりと金気と土の香りがあり、入ると少しピリリとし、キュッキュとした肌触りがあります。湯温は少し熱めの適温。湯口に湯呑みがあったので、飲泉してみると…鉄、塩、出汁、炭酸、甘味といろんな味がします。個人的にはオレンジジュースを炭酸で割ったような感じで、とてもフルーティで美味しかったです!
そして特筆すべきは湯量です。毎分約500㍑のお湯が自噴し、そのままドバドバかけ流しています。もちろん加水も加温もありません。湯量が豊富すぎて、浴槽からお湯があふれ出し、浴室全体が洪水のようになっています!
お客さんも少なかったので、ここの名物で、浴槽の脇に仰向けで寝る「トド寝」を体験。これなら何時間でもお風呂で過ごせますね!
壮観な析出物
あふれ出た温泉は、そのまま外に排水され流れて行きます。浴室から外を見ると、温泉成分が固まり、見事な析出物となっています!
なんとなく北海道の二股ラジウム温泉を思わせる景色ですね。温泉のチカラってすごい!
青森県は八甲田山や恐山、日本海側の不老ふ死温泉など素晴らしい温泉が数多くありますが…古遠部温泉も外せませんねッ!
家元、いつもコメントありがとうございます!
僕が今まで飲んでみた温泉で1番美味しかったのがこの温泉です!
こんな温泉がこれからもずっと残っていてほしいですね(^^)