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群馬県嬬恋村の長閑な田園風景の中に佇む、昭和27年に開業した奥嬬恋温泉の一軒宿。平日のお昼頃に日帰り入浴してみました。
行く前に電話してみたら、「今日は休館日なんですけど、13時位までは宿にいるので、その時間までで良ければどうぞ」と女将さんのお言葉。本来なら断ってもおかしくない状況なのに、こうした接客姿勢が地元の方々に親しまれてきた理由でしょうか。どんな宿でも休館日や温泉のメンテナンス、清掃などの都合もあるので、やっぱり事前に電話してみるのがいいですね。
到着してみると、和の情緒溢れるエントランス。館内には、お香の香りが漂います。入浴料800円は、玄関を入って正面のフロントで。ロビーの左側に大浴場の暖簾が見え、くぐると左側が男湯です。棚に籐籠とコインレスロッカーが並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、右側に4人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、Spicacocoのものです。窓際に6人サイズのタイル張り石枠内湯があり、うっすら緑褐色に濁ったナトリウム・カルシウムー塩化物温泉(源泉名: 奥嬬恋温泉 葦乃湯)が満ちています。源泉43.1℃を、42℃位で供給。PH6.8で、少し肌に引っかかるような浴感。加温・循環ありですが、かけ流し併用でしょうか。水車小屋の形をした珍しい湯口から注がれ、口に含むと硫化水素臭がして少塩味とエグイ味。黒い湯の花も、舞っていました。
続いて、外の露天風呂へ。白い玉石の上に置かれた炭焼の板や切株を、踏み進んで浴槽にたどり着くというアプローチ。屋根付2人サイズのタイル張り木枠浴槽で、湯温は38℃位とぬるめです。塀で囲まれていますが、巨石を配し落ち着いた造り。立ち上がれば、塀越しに畑と山の景色も見えます。ずっと貸切状態で、まったりできました。
女性ウケも良さそうな、和モダンな内装。一度、露天風呂付の客室に泊まって、静かな時をのんびりと過ごしてみたいと思える宿です。
主な成分: ナトリウムイオン1478mg、マグネシウムイオン25.6mg、カルシウムイオン770mg、鉄(II)イオン0.75mg、マンガンイオン1.19mg、アルミニウムイオン0.58mg、フッ素イオン0.12mg、塩素イオン3593mg、硫酸イオン89.7mg、炭酸水素イオン98.1mg
※なお、分析書は平成6年のものだったので参考までに11人が参考にしています