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南海泉佐野駅から西へ。路面が赤色のタイルになっている通りを進みます。アーケードの商店街に行き当ったら右に曲がり、1つ目の制服屋さんの角を左。ここからは下町っぽい道路の狭い一角になりまして、その道をしばらく進んだところに見えてきます。このあたり、もともと花町か何かでしょうか。かなり年季の入った昔の遊郭のような木造建築で、破風が立派でした。
番台式で脱衣所は小さいです。屋号の書いた提灯がデンと男女境界壁の上に鎮座しています。スポーツ紙がありました。ドリンク関係はなかったような。ひょっとすると女湯側にあるのかもしれませんが。料金は驚きの250円です。
浴室はかなりのレトロモードでして、まず床が御影石が「田」の字のように配置されていまして、石と石の間は若干低くなることで排水路の役割を担っています。島のような床です。入ってすぐのところにかかり水の鉢があり、「井戸水」と書いてありました。浴槽は大阪式のステップがあるタイプで、浴槽内のステップ(腰かけ)は幅が狭くなっているのが特徴的。ちょっと足元弱い人なんかは注意が必要かもしれません。深風呂と浅風呂のセットになっていまして、湯温は45℃ほどと高め。身体が赤くなってきます。微鉱物臭を感じまして、地下水の性質かもしれませんが、ちょっと何か溶けているよう。消毒臭は控え目でした。ちなみに浅風呂の方が熱いです。46~7℃といったところです。湯は時折オーバーフローするように調節されていまして、ゴミ類はすっかりと排出されていきます。これはなかなかです。ちなみにシャワーはありませんし、カランの湯の出も心もとないので、大阪らしく浴槽のステップに腰かけて、浴槽の湯を使って身体を洗いました。観察していると皆さんそうされています。
とにかく年季の入ったお風呂屋さんです。もちろん私は好みですし、湯の状態もいいので近くに来たら入っていきたいと思います。昭和も昭和、20年代後半といった風情なのですが、そういうのが好きな方にはお勧めできます。なかなかいいですよ。1人が参考にしています