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南海バス深井新町バス停のすぐ近くにあるお風呂屋さん。交番の前になります。なかなかのクラシック加減の外観でして、手前の玄関側は白、奥は赤茶色の建物です。だんだんに高さが増していくような複雑な形状をしています。屋号は「中央温泉」と書かれています。煙突は中太の鉄板巻きのコンクリ製かと。
番台式で脱衣所は普通サイズ。木のロッカーはかなりの年代物です。雪印の冷蔵庫がありました。天井から大きな扇風機がぶら下がっており、ゆっくりと風を送ってくれています。
浴室もシンプルでして、深風呂と浅風呂のみ。ステップの高い浴槽で、内面は青色タイルが印象的です。浅い浴槽は壁の底の方で深い側とつながっていますが、あまり湯の出入りはないようでたまり湯に近い印象。少しぬるくなっていまして、38℃ほど。深い側は40℃ほどで底から湯が投入されるタイプです。時折上から水が入ってきています。地下水の性質がいいのかまろやかな印象の湯でして、消毒も控え目で気持ちよく入れるのが何よりですね。私が訪問した時はお客さんが少なく、非常に静かな空間となっていました。ちなみに洗い場には普通にカランとシャワーがありますが、鏡がすこぶる高い位置にありまして、座ったままでは髭そりは不可能でした。「何でこの位置に?」と不思議に思ってしまうところです。床は古のタイプでして、傾斜を強くして排水を導くようになっています。慣れるまでは足場が結構不安定に感じられたりして。
クラシック系のお風呂屋さんで、昭和30年代くらいの習俗を示す文化財チックな価値もありそうなところです。もちろんそれが第一の印象なのですが、こちらは湯もいいのでお勧めできるところです。ちょっと不便な場所にありまして、おいそれとは行きにくいのですが、また機会を見つけて再訪したいと思います。13人が参考にしています