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他の方々が書かれているように、ブナ林に囲まれた渓流沿いにひっそりとしたロケーションにあり、当に静養向けといった佇まいの旅館です。建物は若干年季が入っておりますが、女将さんを筆頭に温かいもてなしをしてくれる宿といった印象を一泊して感じました。
どちらかと言えば露天風呂が有名なこちらの宿ですが、僕は内風呂が大変気に入りました。名産のヒバを敷き詰めた浴槽には微かな硫黄の香りがする無色透明な熱い湯がかけ流しでとうとうと注がれ、それにヒバのほのかな香りが相まって、至福の世界に誘ってくれます。お湯は身体の芯まで浸透しては疲れを取ってくれるとともに、湯上がり後の保温性も高く、素晴らしいものでした。
基本的には満足度の高い宿ではありますが、敢えて苦言を呈するなら(ボリュームはありましたが)食事にもう一ひねり加えたら、更に良くなるような気が個人的には致しました。
最後に蛇足ではありますが、森に囲まれた立地は静閑で良いのですが、裏を返せば夏季を中心に虫等がかなり発生することが予想されます。僕が訪れた時は10月だったのですがカメムシの大量発生する時期らしく、宿中至る所カメムシだらけ(汗)。一晩でゆうに百匹は撃沈したかと思います…。予約の電話を入れる際に宿の方からは「時期的にカメムシが発生する」との注意は受けていたものの、予想をはるかに超える超える数に少なからず大変な目に遭いました(苦笑)。虫等が苦手な方は時期を選んで訪れることをお薦め致します。4人が参考にしています