吾妻渓谷の秘湯!日本三大美人湯のぬる湯一軒宿
[群馬県] かど半旅館
今回の温泉探訪記ガイドはこの人
神奈川県在住の温泉ソムリエブロガー。
ゴルフ・スノボ・ダイビング・レーシングカートの趣味を経て、現在は温泉に夢中な自由人。楽してきれいになるズボラ温泉美容道を探求中!
8月のお盆休みに、吾妻渓谷の山の中にある赤い屋根が目印の一軒宿「川中温泉 かど半旅館」に宿泊してきました。
こちらは「日本秘湯を守る会」の温泉で、日本三大美人の湯・子宝の湯として有名、日帰り入浴は不可です。
まさに秘湯の一軒宿
全12部屋の宿は宿泊サイトには載っておらず、宿に電話をして宿泊予約をしました。
お部屋は、2階のトイレなし10畳(部屋の目の前にウォッシュレットトイレあり)。窓からは川のせせらぎが聞こえ、秘湯宿の風情は抜群!
秘湯宿お約束のケータイの電波が入らず、ドコモで微弱、ソフトバンクとauは圏外です。ツアー宿のような便利さはありませんが、活けられた小花などの心遣いが嬉しいです。
夏に嬉しいぬる湯の源泉
お風呂は、男女別内湯が各1つ、混浴内湯が2つ、続きの混浴露天風呂が2つ。混浴風呂は、6:00~7:00/20:00~22:00が女性専用時間になります。
源泉湧出は旅館前を流れる雁ヶ沢川の川底で、自噴による自然湧出ですがポンプ揚湯にて利用しています。女湯・男湯・大湯・露天風呂は、源泉が35℃と低いためヒートポンプによる加温給湯で37~40℃(季節により調整)。浴槽内直接熱交換による加温は薬湯(源泉浴槽)の上がり湯で37~40℃。
宿泊定員が26人なので、2.5L/1人の計算。浴槽の換水・清掃は3日に1回(利用状況により随時)だそうです。
源泉掛け流しの美人の湯
源泉浴槽は定員2~3人の小さなもの。源泉35℃はぬるいというより寒く、湯口は多少温かいけれど浴槽は寒いながらも、しばらく入っていると慣れます。
透明で軽い硫化水素臭があるお湯はキシスベの感触。湯口には析出物があり、1cmくらいの白い糸のような湯の花が浮かんでいました(加温で消えるらしい)。
カルシウム-硫酸塩温泉なのと、pH8.7で美人の湯となっている模様。湯上り後は肌がサラサラとしており、スベスベ感が心地よかったです。
身体にやさしい素朴な郷土料理
食事は、朝晩とも食堂にて。食事処は川音ではなく、鈴虫の音色が聞こえました。
鯉の洗い(辛子酢味噌)、野菜の蒸し焼き、自家製こんにゃく、胡麻豆腐、イワナ、おっきりこみ(生麺を野菜を中心とした具とともに煮込んだ群馬の郷土料理)などの素朴なお料理がおいしかったです。
世間から隔離されたような山あいの秘湯宿で温泉とお料理を堪能し、美人湯の恩恵にあずかりました。
■ 源泉:美人の湯
■ 泉質:カルシウム-硫酸塩温泉(低張性・アルカリ性・温泉)
■ 泉温:35℃
■ 湧出:毎分45L(自然湧出、ポンプ揚湯)
■ pH :8.7
■ 形態:加水×、加温△(源泉浴槽のみ加温なし)、循環×、消毒×