山芳園の探訪記詳細「温泉の新鮮さをとことんこだわりぬいた究極の　お・も・て・な・し！」

　静岡県西伊豆、田園風景に存在感を発揮する名旅館にお邪魔してみた。

　まず驚くのが、西伊豆ならではのなまこ壁。階段とスロープと玄関前の飲泉所が全てのお客様を暖かく迎えてくれる。

源泉脈かけ流しとは・・・

パイプ中を源泉が通り、その外からミストを噴射！！

　山芳園の売りは何と言っても『源泉脈かけ流し』
　これは71度の源泉を一瞬たりとも空気を擦れさせず、独自開発した冷却システムにより適温まで下げる。

　さらに湯口は浴槽の底という徹底ぶり。

　キーワードは『空気に触れさせない』『水を加えない』『圧力を抜かない』。さらにお湯は毎日入れ替えているので、新鮮な源泉100％のありがたみを味わえるという贅沢さ。主人のお湯に対する熱い思いが伝わってくる。

開放感のあふれる混浴大露天風呂！

　湯船もたくさんあり、まず驚くのが『混浴大露天風呂』思わず泳ぎたくなる広さ。

　混浴でも移動しやすいように深めの場所もあり、ちょっとした気配りが嬉しい。

　さらに内湯の檜風呂、家族風呂、洞窟風呂、離れの部屋風呂とバリエーションも豊富であり、もちろん全てが源泉100％だ。

鮮度抜群！究極の湯口！！

湯船の中から湯口を水中撮影！ここから一度も空気に触れていない源泉が出ています。

　通常の湯船では端からドバドバッと勢いよくお湯が注がれる湯口があるが、山芳園では湯船の下から注がれているのです。

　源泉を空気に一度も触れずに湯船に注ぐには、足元湧出泉しか考えられませんでした。

　しかし、ここで『源泉脈かけ流し』71度の源泉を一度も空気に触れさせず適温まで下げ、湯船の下から注がれている、究極の鮮度を味わえるという、温泉好きにはたまらないお湯の『お・も・て・な・し』

お湯から料理から何から何までいたれりつくせり・・・

源泉脈かけ流しはホスピタリティの極み！

　山芳園の素晴らしさは温泉だけではない。

農薬を使わずアイガモ農法を採用している自家農園と自家山林があり、海も近いので素材の魅力を最大限に発揮している料理に、温泉と同様、主人の食へのこだわりもうれしい限りだ。

　部屋に関しては一部屋一部屋コンセプトが異なる。特に離れの部屋には是非泊まってほしい。『木の蔵』『石の蔵』だ。
　両部屋ともメゾネットタイプで、木の蔵に関しては鯉を眺めながら入れる部屋風呂があるが、鯉を見下ろすのではなく鯉と同じ目線で入れる不思議な感覚。内装も柱一つ一つに細かい装飾を施してあり、まるで文化財に泊まっている感覚が嬉しい。

　温泉、食事、建物全てに細かい心配りがあり加えて宿の主人や女将を初め、従業員のみなさまの暖かいおもてなしと、細かい心配りが旅を楽しくさせる。

　後ろ髪をひかれる思いで宿をあとにする際も驚かされる。昨日脱いだ私の靴に、自家製備長炭を入れてくれていたのだ（自分専用・お持ち帰り可）。最後の最後まで驚きの連続。ここは究極のおもてなしを体感できる最高に贅沢な空間である。