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投稿日:2023年10月21日
ほのかな玉子臭がする極上ぬる湯を満喫… (松の湯 松渓館)
きくりんさん [入浴日: 2022年8月30日 / 1泊]
55.0点
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33.0点
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44.0点
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44.0点
ほのかな玉子臭がする極上ぬる湯を満喫
吾妻川の支流である雁ヶ沢沿いにひっそりと佇む、明治19年(1886年)に創業した松の湯温泉の一軒宿。女将さんが一人で切り盛りしているため、日帰り入浴ができず、1日2組までしか宿泊もできないのだとか。これは泊まるしかないと、平日に一泊二食付きで利用してみました。
この日は、2階の6畳和室「ゆり」に宿泊。トイレ共同で、布団が既に敷かれています。窓から、宿前の道路と森を望む景色です。
早速浴衣に着替えて、1階にある浴室へ。サンダルを履いて2階の玄関から一度外へ出て、階段を下りて浴室入口へ。通常は部屋ごとに1時間の貸切制ですが、この日の宿泊はなんと自分だけという奇跡!
棚にプラ籠が置かれた脱衣場には、ドライヤーなし。浴室に入ると、左側に1人分のシャワー付カラン(カランも温泉)がある洗い場。アメニティは、家庭用のものです。
2つに分割されたタイル張り内湯があり、奥の4人サイズのL字型の方は無色透明のカルシウムー硫酸塩温泉(源泉名: 松の湯温泉 松の湯)が、源泉かけ流しにされています。泉温32.5℃を加水・加温せず、そのまま供給。PH7.3ながら、肌がややスベスベする浴感です。底から注入され、浴槽の縁から滝のように絶えずオーバーフロー。毎分99Lの自然湧出する自家源泉を、この小さな浴槽へ惜しみなく注いでいます。当然、洗い場も洪水状態。湯の鮮度も素晴らしく、細かな泡付きがスゴイです。
手前の2人サイズの方は、湯温40℃位。加温蛇口と源泉蛇口があり湯温調整も可能。湯口の湯を口に含むと、玉子臭がしてまろやかな味。ぬる湯の浴槽との交互浴で、無限にリピートしちゃいます。
露天風呂はありませんが、窓を開けると道路と森の景色。湯の流れ落ちる音に癒されつつ、独泉でまったりできました。
夕食は、別室で家庭的な料理に舌鼓。とろろとオクラ・エノキの和え物、刺身蒟蒻、隠元の胡麻和え、筑前煮、豚しゃぶ、山女魚の塩焼、山菜やキス・海老の天婦羅。地酒「小雪」がすすみます。香の物、筍のお吸物、ご飯でお腹いっぱいになりました。
就寝前と翌朝も、時間の許す限りぬる湯を満喫。朝風呂では、糸屑状の白い湯の花も見られました。脱衣場と浴室入口には平成13年の古い分析書しかなかったのですが、よく見ると観光パンフレットの棚に平成25年の分析書もありました。
朝食は、昨日と同じ別室で。焼鮭主菜の和定食。サラダ・ほうれん草のお浸し・茄子とピーマンの油炒め・温泉玉子・納豆。味噌汁・ご飯・香の物でお腹一杯になりました。
良泉と優しい女将さんのもてなしに、何度でも訪れたくなる静かな湯宿でした。
主な成分: ナトリウムイオン70.4mg、マグネシウムイオン0.74mg、カルシウムイオン550mg、鉄(II)イオン0.01mg、マンガンイオン0.15mg、フッ化物イオン2.9mg、塩化物イオン41.9mg、硫酸イオン1398mg、炭酸水素イオン12.2mg、硫化水素イオン1.1mg、メタケイ酸25.2mg、メタホウ酸2.2mg、遊離二酸化炭素8.8mg、遊離硫化水素0.6mg、成分総計2.12g21人が参考にしています
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