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作成日:2023年05月24日

外湯めぐりができる温泉地10選!おすすめ温泉施設もご紹介【全国版】 全国

都会の喧騒を忘れて、のんびりまったりと過ごしたい…皆さん、その様なことはありませんか? 筆者はそのような時、“外湯めぐり”をしたくなります。単にお風呂に入るだけでなく、レトロな街並みや地元に人に触れ合うことで、心も体も癒されます。

今回は外湯とは?露天風呂との違いは?の解説や、温泉マイスターである筆者自ら訪問した中から、日本全国の外湯めぐりができる温泉地を10ヶ所厳選。源泉かけ流しと泉質の良さにもこだわり、おすすめしたい温泉施設も併せてご紹介します。

外湯とは?

外湯(読み方:そとゆ)とは、温泉街に存在する宿泊施設を伴わない公衆浴場・日帰り入浴施設のことです。


温泉を掘る技術が乏しい江戸時代以前は、温泉は自然に湧出した温泉に限られており、湯量が限られていました。
温泉は共有財産という概念の下、湯船は源泉が湧出する場所に共同の浴場として整備され、その周辺に宿を建設。古くからの湯治場は宿に温泉は無く、外湯に通うスタイルが多くみられました。

俵山温泉(山口県。下写真)や温湯温泉(青森県)などでは、そのようなスタイルが現代にも残されています。


なお、「内湯」とは外湯の対義語で、宿泊施設内にある温泉のこと。明治時代以降は温泉の掘削技術が発展。以降、各旅館が温泉を持ち始め、内湯・外湯という区分が生じました。

外湯と露天風呂の違いは?

よく「外湯って露天風呂の事なんじゃない?」と言われる人もいますが、それは意味が違います。
露天風呂とは、外湯・内湯にかかわらず「野外や屋外にある屋根・囲いを設けない風呂」のこと。
宿泊施設にある露天風呂は、外湯と呼びません。


外湯は地元住民のお風呂として利用されるケースが多く、一般的には室内にある浴場が主流です。しかし、中には露天風呂スタイルの外湯(共同浴場)も全国各地でみられます。

外湯めぐりができる温泉地10選

蔵王温泉(山形県山形市)

蔵王温泉は“東北の草津”とも言われ、東日本を代表する名湯中の名湯。蔵王と言えばスキーリゾートのイメージが強いですが、開湯1900年を誇り、実は外湯めぐりもできる本格的な温泉地なのです。

温泉街中心部には3つの共同浴場があり、いずれも入浴料大人200円で、源泉かけ流しの強酸性硫黄泉を楽しめます。中でも「川原湯共同浴場」(上写真)は源泉の真上に湯船が造られた“足元湧出温泉”であり、温泉通絶賛の名湯。日本屈指の共同浴場の一つと言っても、決して過言ではないでしょう。

川原湯共同浴場
住所:山形県山形市蔵王温泉43-3
電話番号:023-694-9328(蔵王温泉観光協会)
日帰り入浴時間:6時30分~21時30分
アクセス:
【車】東北中央自動車道 山形上山ICから車で約20分
【バス】JR山形駅から山交バス蔵王温泉行に乗車(乗車時間約40分)。蔵王温泉バスターミナル下車後、徒歩約5分
「蔵王温泉 川原湯共同浴場」の施設情報

飯坂温泉(福島県福島市)

飯坂温泉も、東北地方有数の古湯のひとつ。大小さまざまなホテル・旅館が立ち並び、福島の奥座敷的存在と言えるでしょう。また、アクセスの良さも特筆すべき点。東北新幹線利用だと、東京駅から2時間半弱で到着可能です。

温泉街には9つの共同浴場が点在。入浴料は大人200~300円程度で、お気軽に外湯めぐりを楽しめます。最も有名なのが、かつて松尾芭蕉も浸かったと言われる「鯖湖湯(さばこゆ)」(上写真)。泉質名は「アルカリ性単純温泉」。かなり熱めですが、硫酸塩泉系統の保湿系美肌湯。浴後は、しっとり潤い肌へと導いてくれる美肌湯です。

鯖湖湯
住所:福島県福島市飯坂町字湯沢32
電話番号:024-542-5223
日帰り入浴時間:6時~22時※日帰り入浴は、時間毎の事前予約制
アクセス:
【車】東北自動車道 福島飯坂ICから車で約7分
【電車】福島交通飯坂線終点 飯坂温泉駅から徒歩5分
「鯖湖湯(さばこゆ)」の施設情報

草津温泉(群馬県草津町)

草津温泉は、日本の温泉で最も有名ともいえる天下の名湯。江戸時代に作られた温泉番付では、当時の最高位である東の大関。“湯畑”と呼ばれる巨大な源泉地帯を中心に広大な温泉街が形成され、外湯めぐりしたくなるような賑やかな温泉情緒を楽しめます。

日帰り入浴施設だけでも多数ありますが、観光客は3つの共同浴場が無料で利用可能。中でも「千代の湯」は湯畑から至近距離にあり、しかも湯畑源泉を使用。古から多くの偉人が浸かったといわれる酸性泉の名湯を、気軽に利用できる点が魅力です。
 
千代の湯
住所:群馬県吾妻郡草津町草津367-4
電話番号:0279-88-0800(草津温泉観光協会)
日帰り入浴時間:5時~23時
アクセス:
【車】関越自動車道 渋川伊香保ICから車で約1時間20分
【バス】JR長野原草津口駅からJRバスに乗車(乗車時間約25分)。草津温泉バスターミナルで下車後、徒歩約7分
「千代の湯」の施設情報

野沢温泉(長野県野沢温泉村)

長野県は古くから外湯文化が根付いた地。立派な木造建築の共同浴場が多い点も、この地ならではの魅力です。中でも、筆頭に挙げられるのが野沢温泉でしょう。温泉街には13の共同浴場が寸志で利用できます。

「大湯」(上写真の右建物)は、野沢温泉のシンボルともいえる存在。硫酸塩泉系統の単純硫黄泉で相当熱めですが、浴後の肌の温もりと潤いが長時間持続する泉質。どの共同浴場を利用しても源泉かけ流しの名湯を楽しめる点が魅力です。
 
野沢温泉 大湯
住所:長野県下高井郡野沢温泉村豊郷8765
電話番号:0269-85-3155(野沢温泉観光協会)
日帰り入浴時間:5時~23時(4~11月)、6時~23時(12~3月)
(月・金の12~15時は清掃時間帯で入浴不可)
アクセス:
【車】上信越自動車道 豊田飯山ICから車で約25分
【バス】JR飯山駅から野沢温泉ライナーに乗車(乗車時間約30分)。野沢温泉(中央ターミナル)バス停下車後、徒歩約3分
「野沢温泉大湯」の施設情報

渋温泉(長野県山ノ内町)

外湯めぐりの観点でいうと、渋温泉も外せない存在。渋温泉の宿泊者限定になりますが、9つの外湯を無料で利用できます。ノスタルジックな和情緒あふれる温泉街風情と相まって、外湯めぐりが一段と楽しくなるような雰囲気に溢れています。

しかし、九番目の外湯である「渋大湯」のみは宿泊者以外も入浴可能。渋温泉では数少ない緑~茶褐色のにごり湯である点も見逃せません。肌をさするとキシキシとした硬めの肌触りが、まるで肌の汚れを落としてくれるかのよう。鉄分を含んだ良質の硫酸塩泉を堪能できます。
 
渋温泉外湯「九番湯・大湯」
住所:長野県下高井郡山ノ内町平穏2115
電話番号:0269-33-2921
日帰り入浴時間:13時~18時(月水金)。10時~18時(火木土日)
アクセス:
【車】上信越自動車道 信州中野ICから車で約35分
【バス】長野電鉄湯田中駅から上林行きバスに乗車(乗車時間約7分)。渋温泉入口又は渋温泉和合橋停留所にて下車。
「九番湯・大湯」の施設情報

下諏訪温泉(長野県下諏訪町)

下諏訪温泉は、長野県を代表する温泉地のひとつ。江戸時代から宿場町として栄え、かつての本陣などの建物や古い外観の旅館などが町並みを形成しています。現代でも10軒ほどの外湯(共同浴場)が点在。派手さは無いものの、ゆるりとしたレトロ情緒が魅力です。

下諏訪温泉では「三湯めぐり」と称するスタンプラリーがあり、下諏訪温泉が初めての方にはおすすめ。中でも「旦過の湯」は2013年に全面リニューアルし、外来者も入りやすい雰囲気になりました。高温とやや高温に分けられた湯船を持つ内風呂だけでなく、適温に調整された露天風呂(上写真)まで併設。硫酸塩泉の美肌湯を存分に楽しめます。
 
旦過の湯
住所:長野県諏訪郡下諏訪町湯田町3441
電話番号:0266-26-7520
日帰り入浴時間:5時30分~22時
アクセス:
【車】長野自動車道 岡谷ICから車で約15分
【電車】JR下諏訪駅から徒歩約15分
「旦過の湯」の施設情報

伊東温泉(静岡県伊東市)

伊東温泉は、東京の奥座敷ともいえる伊豆半島にある大温泉地。温泉の総湧出量・源泉数ともに日本第3位の名湯です。市街地には、大人300円前後で入浴できる共同浴場が10ヶ所程度点在。気軽に外湯めぐりを楽します。泉質は、単純温泉・塩化物泉など。サッパリした癖の少ない泉質ですが、むしろサラッと汗を流すには適したお湯です。


他にも「東海館」(上写真の右建物)も、気軽に立ち寄れる日帰り温泉としておすすめ。伊東市指定有形文化財の名建築であり、レトロな雰囲気を感じながら入浴を楽しめます。

東海館
住所:静岡県伊東市東松原町12-10
電話番号:0557-36-2004
日帰り入浴時間:11~19時。※土日祝日のみ入浴可能
アクセス:0557-35-9444
【車】東名高速道路 沼津ICから車で約60分
【電車】JR伊東駅から徒歩約8分
「東海館」の施設情報

有福温泉(島根県江津市)

有福温泉は、1350年以上の歴史を誇る山陰地方屈指の古湯。石段の坂道沿いに古い建物が密集する光景は、伊香保温泉(群馬県)ともよく比較されます。泉質は「アルカリ性単純温泉」。無色透明無味無臭の清澄なお湯ですが、柔らかな肌触りに癒される温泉です。

共同浴場は3施設あり、外湯めぐりも楽しめます。中でも「御前湯」(上写真の右上建物)は、アーチ形の窓が目を引き、大正ロマン風の西洋建築が特徴。柔らかな単純温泉が滔々とかけ流され、有福温泉が初めての方なら、まずは入って頂きたい温泉です。
 
住所:島根県江津市有福温泉町710
電話番号:0855-56-3353
日帰り入浴時間:7時~22時(最終受付21時30分)。第1火曜日定休
アクセス:
【車】山陰自動車道 江津西ICから車で約10分
【電車】JR浜田駅から石見交通バスに乗車、有福温泉バス停で下車(乗車時間約30分)
「御前湯」の施設情報

別府温泉郷(大分県別府市)

大分県は、温泉の総湧出量・源泉数ともに日本第1位の“おんせん県”。外湯めぐり可能な温泉地も数多く存在します。中でも、別格的規模を誇るのが「別府温泉郷」。8つの温泉地からなり、市内ほぼ全域に温泉施設が点在。「別府八湯温泉道」と呼ばれる88湯を巡るスタンプラリーまで存在し、温泉ファンがこぞって集まるディープな温泉地です。

好みにもよりますが、別府温泉が初めての方なら、まず行ってほしいのが「竹瓦温泉」。国の登録有形文化財に登録され、別府のシンボル的存在の名共同浴場です。泉質は鉄分を含む複雑な塩類泉(男女浴室で泉質が微妙に異なる)。熱めの湯ですがサッパリと汗を流せ、浴後は長時間体が温もり続ける良泉です。
 
竹瓦温泉
住所:大分県別府市元町16番23号
電話番号:0977-23-1585
日帰り入浴時間:6時30分~22時30分(砂湯は8時から営業)
アクセス:
【車】東九州自動車道別府ICから車で約15分
【電車】JR別府駅から徒歩約10分
「竹瓦温泉」の施設情報

人吉温泉(熊本県人吉市)

人吉温泉は熊本県最南端に位置し、“九州の小京都”などと呼ばれる昭和レトロな温泉地。2020年の豪雨災害で甚大な被害を受けましたが、徐々に復興は進み、かつての活気を取り戻しつつあります。今注目すべき温泉地のひとつと言っても決して過言ではないでしょう。


共同浴場や日帰り入浴施設は、市内の至る所に点在。昭和の香り残る街並みが印象的で、不思議と外湯めぐりしたくなる雰囲気に溢れています。「鶴亀温泉」(上写真)は、その代表格の一つ。ヒノキの様な清々し香りのモール泉が滔々とかけ流され、ノスタルジックな浴室風情と相まって、ゆるりとした至福の湯浴みを満喫できます。

鶴亀温泉
住所:熊本県人吉市瓦屋町1120-6
電話番号:0966-22-3221
日帰り入浴時間:14時~21時
アクセス:
【車】九州自動車道 人吉ICから車で約5分
【電車】JR人吉駅から徒歩約10分
「鶴亀温泉」の施設情報

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権丈 俊宏
権丈 俊宏

良質の温泉を求め、全国を旅すること20数年。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。

温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員

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