ココロとカラダをととのえる“暮らしの主人公Stories”

【薬膳レシピ】vol.3 甘栗と鶏肉の豆乳スープ&胡桃としらすのチーズトースト「大雪」      

季節に合わせて生きることは、自分らしく生きること─。このコーナーでは、国際中医薬膳師・国際中医として活動しながら、さまざまな「食」に関するプロデュースもされている小池美枝さんに、各季節にあわせた、さまざまな薬膳レシピをご紹介いただきます。

INDEX

1. 「大雪」について

こんにちは。薬膳料理研究家の小池美枝です。寒くなってきましたね。本格的な冬も、もうすぐです。二十四節気の暦では、「大雪(たいせつ)」。いよいよ雪も本格的に降ってきますよという季節で、雪の少ない東京都心でも、急に寒さが厳しくなる頃です。

動物界では、「冬眠」の季節になりますね。人も自然の一部です。「冬眠」はできませんが、できるだけあたたかくして、あまり活発に動かないようにするのが冬の養生です。それを「閉蔵(へいぞう)」といいます。

朝はできるだけ遅くまで寝て、夜は早く眠る。体は冷やさないようにしてほしいですが、汗もあまりたくさんかかないようにしてください。汗は気の消耗なので、体が疲れてしまいますし、毛穴から出た汗が体を冷やしてしまいますので、スポーツもほどほどに。

そんなときに食べてほしい食材があります。「栗」と「胡桃」です。
どちらも、気(元気)を補って、体をあたためてくれる食材なのでこれからの季節、積極的に食べてください。栗も胡桃も、木の実。栄養分がつまっていて、程よい油分もあります。今回は、甘栗と胡桃の簡単レシピをご紹介します。

2. お腹をあたためて、血の巡りを良くしたい人に

「甘栗と鶏肉の豆乳スープ」

最初に、甘栗と鶏肉の豆乳スープからご紹介していきましょう。

材料は、

◇甘栗(市販のものでOKです)1袋
◇鶏肉 モモ肉1枚(できれば骨付き4個)
◇じゃがいも 3個
◇豆乳 200cc
◇塩 少々

作り方は、

鍋の中のスープ

中程度の精度で自動的に生成された説明
  1. 鍋に水をいれ、じゃがいも、鶏肉を一口大に切ったもの(または骨付きモモ肉)、甘栗半量をいれて、コトコトと煮ます。
  2. じゃがいもが柔らかくなって、鶏肉に火が通ったら(ここまで15分くらい)鶏肉を取り出し、スープをハンドブレンダーで混ぜます。少ししゃもじなどでつぶすくらいでも大丈夫です。
  3. 2に、豆乳を少しすこしずついれて、塩少々で味を整えます。
  4. 3に、鶏肉を戻しもどし、半量の甘栗をいれたらて、できあがり。

ほんのり甘い甘栗の味と鶏の出汁がとってもおいしいスープです。生栗を殻からむいてつ
くると、とっても大変(でも、チャレンジできる人はやってみてください。その方がもっ
と美味です)。市販の甘栗でも、とってもおいしい栗のスープができますよ。寒い日のごはんにぴったりです。

3. 身体を芯からあたためて元気に過ごしたい人に

「胡桃としらすのチーズトースト」

こちらも簡単!

皿に盛られたパン

自動的に生成された説明

材料は、

◇胡桃 適量
◇パン
◇チーズ 適量(とろけるタイプのもの)
◇しらす 適量

パンは全粒粉入りがおすすめです。しらすと胡桃に合っておいしいのと、小麦胚芽やふすまの部分がココロをホッコリさせる働きもあります。

作り方は、パンに、しらすと細かく砕いた胡桃をのせます。とろけるチーズをたっぷりとかけてトースターでこんがり焼くだけ!!

オーブンの中のパン

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皿の上の食べ物

自動的に生成された説明

忙しい朝でも、簡単にできるレシピなので、ぜひ作ってみてください。

ここでちょっと薬膳のお話です。

テディ, クマ, ぬいぐるみ, 顔 が含まれている画像

自動的に生成された説明

薬膳は、漢字で書くと薬のお膳。なんだか薬っぽいなあと思う人もいらっしゃるかもしれませんが、実は、身近な食材で作れて、「気」「血」「津液(水)」の 3 つのバランスをうまくとりながらココロも体も健康になるごはんのことです。

「気」は元気のもと。気が足りないと風邪をひきやすくなったり、体が冷えたり、反対に汗が出すぎたりします。気の巡りが悪いと気分もどーんと落ち込んだり、イライラしたりします。

「血」は体をあたためたり、筋肉や目を動かしたり、肌や髪の艶をつくります。血の巡りがよくないと、足がつったりします。

「津液(水)」は体の潤い。潤いが足りないと、皮膚や髪がパサつくだけでなく便秘になったり、体に熱がこもったり、血がどろどろになったりします。

今回ご紹介した2品は、寒い冬に体をあたためてくれる「気」「血」「津液(水)」のバランスをととのえてくれるレシピです。

いつもの料理に、ちょっとプラスするだけでも薬膳になりますよ。
年末年始、風邪をひかないで元気に過ごせるように、身近な食材で簡単にできる薬膳レシピをご紹介しました。ぜひつくってみてください。

ココロが動くと、体が変わる「Yakuzen retreat®」主宰
ウェルネスライフ プロデューサー・薬膳料理研究家 小池 美枝

食医・薬膳料理研究家として、講師・料理教室・執筆活動・企業向けセミナーなどを手掛けている。さらに、レストランのメニュー開発コンサルティングやイベント企画運営といった活動も行っており、「食」に関して幅広く活躍。

※この記事は個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません

提供元:株式会社アール・ド・ヴィーヴル

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