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4500坪の中の木々の合間に8棟の離れが散在し、どの建物も個性を放っている。母屋のインテリアは重厚感が漂い2階はサロンになっていて滞在中コーヒー等のサービスがある。
『漢』という一番小振りの離れに宿泊。二名専用でかなり狭い。お風呂はないが部屋を出るとすぐのところに『昭和の湯処』という貸切の湯が5室並び、少し歩くと更に1室、坂を上ると竹林の湯や大露天風呂・蒸し風呂などがあるので不自由はしない。大露天風呂は20人は入れると言う広さで、ここを二人で貸し切れる満足。しかもどの風呂も空いていれば入れる形式である。
スタッフは男女同数くらいはいたのだろうか、黒の三つ紋の入った作務衣を着て、これが静かな品をかもし出している。キビキビと立ち働いているが皆余裕を持ってこなしている様に見え、庭を清掃していても宿泊者が目に入ると邪魔にならないようにしているのがさりげなくできているのがすごい。食事の時も各テーブルに実に静かに配膳をしてくれるが、質問には的確に答え、その間合いや声の大きさ等にも神経がいっているのが分かる。観光等についても親切に調べてくれる。
さて料理。これはもしかしたら時期によって大きな違いがあるかも知れないという気がした。地のものを使った野菜の料理がメインで旬の食材は何かということでも変わってくる気がする。概ね美味しいが中にひとつふたつは?という味のものも。朝食は素晴らしかった。とても手がかかっていて味も良く見栄えもする盛り付けで、見ただけで食欲がいや増すのである。
総合的にとても楽しめる宿であった。スタッフの質の高さはどこか岩の湯と合い通じるものがあるように思えた。次は是非「我不歳月」に泊まってみたい。0人が参考にしています